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アナザー・スキップ・スキップ・ビート!

№63(side:奏音)痛みを伴う予感

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「すみません…お気持ちは ありがたいのですが…私 あなたのこと そんなふうには…」

「奏音さん!僕なら 貴女の音楽を理解して この先 どんな援助でも…!」

「申し訳ないのですが…私 まだ16ですし…まだまだ…半人前です…結婚なんて…・」

「奏音さん?まさか…と 思いますが…。」

「え?」

「あのゴシップ誌の報道…事実なんですか?『クオン、プレイボーイ廃業!娘のような恋人!』って!」

「ち、ちがいます!でっちあげです!あ、あの方は その…保護者のような…!」

「…失礼!そうですよね!貴女のお父さんより ずっと年上ですし…!」

「4つしか 違いません!」

「奏音…さん?」

「あ、い、いえ!すみません…。」

「…それに…ご存知ですか?あの色男…昔…ある名女優に…。」

「やめて!」

 もう 我慢も限界だった!

「久遠さんは なにも関係ないです!」

 いくら世界的に高名な指揮者っていっても.!

「私が あなたと 結婚する気になることは ありません!それだけです!」

「か 奏音さん!!」

悲痛な声に背を向けて その場を去る。

 …まったく!!

 先週のバイオリニストといい
 先月のチェリストといい 先々月のフルート奏者といい

 一度や二度 共演したくらいで なに血迷ってるのよ!!!

      「…それに…ご存知ですか?あの色男…昔…ある名女優に…。」

 知ってるもん!

 言われなくったって 昔から 知ってる!

 小さい頃は なんとも思わなかった。

 …でも…

 部屋にお友達が遊びに来るようになって
 
 なまじ 
 飛び級をくりかえしたせいで
 年上の友人ばかりで

 音楽やってる
 それなりに余裕のある家の人ばかりで    

 みんながみんな

 私の部屋見て 絶句した

「う、うそ!?こ、これ!パパがのどから手が出るほど ほしがってたガレのトンボ!?」

「ちょっと!これ!バカラよね!?なに!?なんでこんな無造作に 置いてるのよ!!」

「うっわ!お袋が見たら 卒倒する!マイセンにウエッジウッド!しかも限定物ばっか!!
 こ、こんなの そんなふうに 普段使いしてるのか!?」

   この部屋の内装はね
   ママの尊敬する大先輩が 昔 贈ってくれたものなの。


   奏音が 生まれたときに ぜひ、お嬢さんの部屋に…って。

 うれしそうにゆってたママ
 その表情には 少しの影もなかった。

 ママは わからないんだ。

 ただの先輩の親切だと。妹のようにかわいがってくれてた証だと。

 こんな…部屋…見ても!!

    ママ?

    その人
    きっと ママのこと 大好きだったんだよ?

    だって
    こんなに…ひとつひとつが 素敵なものばかり…だよ?


 でも
 言えなかった。

 パパが
 おばあちゃんが

 ママが そういうたびに
 後ろで 辛そうな表情をしていたから…。

 言えなかった。絶対に。

 手紙は 出した。
 お返事も くれた。

 姿は、TVやDVDでしか見たことなかった。

 とても 素敵な人だった。
 だけど…孤独の影を 濃く漂わせていた。

 この人が
 ママを…欲しかった…人

 世界を代表する名優

 手紙はやり取りしても
 会うことはないだろう…とても有名な俳優さんだもの。

 パパは 絶対に この人に関わらせたりはしないだろうし…。

 だから

 1年半前
 偶然 空港で出会ったときは ホントに驚いた。

 意外にきさくで 楽しい人で 思いがけなく 別荘に住まわせてもらって…。

 遠藤さんご夫妻をつけてくださったばかりか
 クオンさん自身も 同じ別荘に 本格的に引っ越してきた。

 バカンスにも 演奏会にも いろいろなとこに できるかぎり私に 付き添ってくれた。 

 すごく優しくて
 いつでも 私のそばにいてくれて…。

 ちゃんと
 わかってたの

 しっかり
 言い聞かせてたの

 好きになっちゃダメ
 この人は 絶対に ダメなのよ

 …なのに…。

 どうしよう…!

「結婚してください」

 いろんな人から そういわれるたびに
 真っ先に あの人の顔を思い浮かべてしまう!!

 ダメなのに!
 あの人だけは 絶対に 好きになっちゃダメなのに…!!

花嫁のブーケ

「今日は…ママ いちだんと 素敵…。」

「ん?…ああ」

 披露宴の席

 抑え目にしてるドレスでも
 ママのきらめく美しさは 隠しおおせない

 ママのそばに
 なんとか 近づこうとする 男性たち

 ぴったり ママにはりついて
 眼で オーラで 厳しく威嚇してる パパ

「なにしろ『世界の妖精』だものね。お義父さんも 大変だな。」

 おもしろそうに 彼が言う。

「クオン!パパの前では それ 絶対…!」

「わかってる。言わない…『不破さん』で通すよ。」

 優しく 私を見つめ ほほえんでくれる。

「それに…俺にも 人事じゃないし…。」

「べ、別に 私は…。」

「指揮者 バイオリニスト チェリスト 実業家 貴族のぼんぼん…。」

 う…!?

「まだまだ いるよね?…俺が把握できてないだけで…。」

 な、なんで わかるの!?

「俺が 遭遇しちゃっただけでも 片手じゃ足りないんだから…合計すれば 佃煮にできるくらい
いるんだろうなぁ…君に 申し込んだ相手!」


「わ、私は 全然 気をひいたりなんか…!」

「わかってるよ。」

 彼が 優しく微笑む。

「君は そんな女性じゃない。」

「クオン…。」

「…それに…今後は 俺が 徹底的に排除するから。」

 きゅら きゅらっ きゅらららっ

「…う、うん…」

 あ
 あれ?

 気のせいか
 今 一陣の冷たい風…が

「寒い?」

 彼が優しく 肩を抱き寄せてくれる。

「大丈夫」

 あたたかく たくましい胸に もたれかかる。

 ずっと
 怖かった

 この人を 好きになってしまうことが

「気分が悪かったら すぐ言うんだよ。大事な体なんだから。」

「…ええ。」

 全然
 思っても いなかったの

 私のことを 好きになってくれたりはしない

 そんな奇跡 おきっこない

 好きになっちゃ ダメ…。

 だから
 本当に 信じられなかった

「もう…保護者でなんかいられない。」

「君が好きだ…一人の女性として…愛してる。」

 そう
 彼に 告白されたときには

 都合のいい夢でも見てるのかと思った!

 そして
 こわかった

 …もしかしたら…ママの…代わり?
 私が…昔のママ…に似てる…から?

 でも 
 
 私を見つめるあなたの
 その眼が 真摯に私だけに向かっているから

 私は
 あなたの

 その眼を…信じたの…!

イラスト「花嫁のブーケ」(Heaven’s Garden様より)
画像



お題提供「恋したくなる お題配布」様より
「手放せない恋のお題」
恋したくなるお題配布bana2


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