スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←№64(side:久遠)平気じゃないのは たぶん俺 →№66(side:久遠)ご褒美=(イコール)君
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



総もくじ  3kaku_s_L.png アナザー・スキップ・スキップ・ビート!
もくじ  3kaku_s_L.png メッセージ
【№64(side:久遠)平気じゃないのは たぶん俺】へ  【№66(side:久遠)ご褒美=(イコール)君】へ
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit

アナザー・スキップ・スキップ・ビート!

№65(side:奏音)想う数だけ聞こえる音色

 ←№64(side:久遠)平気じゃないのは たぶん俺 →№66(side:久遠)ご褒美=(イコール)君
 …。

 …やられ…た…!

「あら?どうかなさったの?不破さん」

「あと3人で、あなたよ?いつまで普段着でいらっしゃるおつもり?」

 出番を終えた上級生たち

 あざけりをふくんだ 笑いをかみころした声…。

「あ、あの奏音さん!よ、よければ…私の予備…。」

「あーら!アンナさん…!身の程知らずなこと おっしゃるものじゃないわ!」

 後ろから 助け舟出そうとしてくれたらしい人のよい先輩は
 彼女たちに にらみつけられて たちまち 縮こまってしまった。

「そうよ!こちらに いらっしゃる お嬢様を どなたと お思い?」

 くすくすと先輩たちが あざ笑う。

「恐れ多くも 世界のスーパースター 不破尚、世界の妖精 京子の一人娘でいらっしゃるのよ?」

「そうそう!!七光りも二乗!49光も うけておいでの黄金の2世様!」

「私たちのような 下々のドレスなど お貸しするのは かえってご無礼よ!ねえ?」

「ほんとよ!」

 おーっほほほほほ

 高らかに 笑い声が起こる。

「…。」

 お気の毒に
 アンナ先輩は 泣きそうな顔をしてうつむいてしまった。

 この女どもは 性格の悪さとは裏腹に 金持ちの親を持っていて
 先輩のお父様は こいつらの親に とてもお世話になってるそうなのだ。

「わ、私!さ、探してくる!!」

 私の目を見ないまま 楽屋から飛び出していった。

 だから
 私の消えた衣装ケースの行方
 知ってたって 言うわけにはいかない…のだろう…。

 ため息をついて周囲を見回す。

 ステージでは 大きな拍手。

 あと二人…で私…だ。

 時間にして 25分45秒。

 ずいっと こんじょ悪 女どもの片割れ ブルネット巻き毛のほうに歩み寄った。

「な、なに…よ。」

 ふところから
 いつも手元から 離さない 愛用の扇を取り出す。
 
 かちっ
 
 普段は 要に きっちりはめた 蓋をはずす。

「…?」

 きらり

 要の骨の中から
 一本の細い小刀が現れる。

「…ひっ!?」

 すちゃ

 逆手に 小刀を持ち替えた。
 がっと 壁際に その女の肩 おさえつける

「ひぃ…!な、なにす…!」

 ブルネットも 相棒の赤毛の女も 真っ青になってふるえてる。

「動かないで…。」

 にっこりと ほほえんであげた。

「無事に夕日を 拝みたいのなら…ね。」

おんぷ


「お疲れ様、奏音ちゃん!今日も 素敵な演奏だったよ!」

「ありがとうございます、久遠さん。」

 打ち合わせどおり 駐車場で待っててくれた 久遠さんと合流した。

「…あれ…誰から…?」

「はい?」

 発進してしばらくしてから 言いにくそうに久遠さんが聞いてきた。

「今日の…舞台ドレス…。」

 う!

「初めて見る デザインだったね…。」

「…あ、あの…。」

「…今度は 誰…?」

「え?」

「また、贈り物だろ?どうせ。」

 やれやれといわんばかりの声

「誰?先週、伴奏したロシアのヴァイオリニスト?それとも 先月のフランスのチェリスト?」
      
 うっ!

「ご…ごめん…。でも…俺には 保護者としての 責任があるし…。」

 言いよどんでる私に 久遠さんがあわてて言い添える。

「お、親代わりの立場として、高価なもの いただいて 知らんふりってわけには いかないだろ?」

 …。

「だ、だから!
 プレゼントもらったら どんなものでも 俺に報告して…って お願いしてるよね?前から。」


 ……。

 今度は
 別の意味で ものがいえなくなった…。

 保護者

 親代わり

「…?奏音ちゃ…ん?」

 …!

 ばか!奏音!!
 なに 落ち込んでるのよ!いまさら!!

 久遠さんが ヘンに思うでしょう!?

「ど、どうしたの…?」

 笑うのよ!

「ご。ごめん。気に障ったなら あやまるから!」

 ほら!
 久遠さんが 困ってる!!

「あの…!わ、笑わないで きいてくれます?!」

 即
 いたずらっぽい表情を作って 笑って見せた。

「…え?」

おんぷ

「…笑わないでって 言ったのにぃ…」

「…ご、ごめ…っ…」

 緊急にとめた路肩の車中
 ハンドルに突っ伏して 必死に笑いをこらえてる久遠さん

 むぅぅぅっ

 演技抜きにむくれてしまう

「み、みごと…な…わ、技…だよ!か、奏音…ちゃん!」

 息も絶え絶えに 久遠さんが言う。

「カ、カーテンと せ、先輩たちのドレスの組み合わせ…なんて…!ゆ、夢にも 思わな…」

 な、涙流しながら わらうっ…?!

 ない知恵しぼって 必死だったのに!

「…でもま、自業自得…だな。」

 ようやく 笑い収めて 久遠さんがほほえんだ。

「ということは そのお嬢様方 哀れにも 下着姿で帰ったのかな?」

「出番が終わったら 元通り 復元してあげました!ちゃんと 縫い目だけ外してばらしたんだし!」
 
「それにしても 心配だな。そんなヤツらは、また…。」

「たぶん、大丈夫です。」

「…どうして…?」

「ちょっとだけ 釘さしといたので…。」

「…くぎ?」


 
    「ありがとうございした、先輩方!かわいい後輩の窮地助けていただいて…。」

    即席で縫ったドレスで 無事 出番を終えて
    下着姿で 楽屋にこもって 抱き合って ふるえていた先輩方に にっこり ほほえんだ。

    普段着に着替えなおしてから そいつらのドレスも復元してやって

    さらに かわゆくお願い つけたした。

    「私のなくなった衣装ケース 探しておいてくださいます?」

    「…もしも…この演奏会 終わるまでに 出てこなかったら…。」

    かちっ

    愛用の特製扇の要の蓋 外して見せた

    たった それだけで
    その人たちは ぶんぶん 勢いよく 首を縦に振った!

    「「いっ、命に代えても

探し当てますっ!!!」」


「…で。それから5分とたたないうちに…。久遠さぁぁぁん?

「ご、ごめ…!」

 ついに 我慢の限界が切れたらしく
 久遠さんは 腹をかかえて 大笑いしだした!

シンデレラの馬車

 ん…

 ベッドの天蓋のカーテンが そっと肩に触れる。

 その感触よりも 触れた空気の冷たさで目が覚めた。

 11月も半ば…。

 さすがに 窓を開けっぱなしでは まずいわよね。

 手を伸ばして ベッドの頭部にしこんであるスイッチを押す。

 きぃー かたん!

 かすかな音がして カーテンのゆれがとまった。

 昔 貴族の住まいだったという古城

 川の向こうに ノートルダム
 かすかに 鐘の音が聴こえている

 久遠のご両親からの結婚祝い…っていうお城
 初めて見せられたときは お姫様になった気がした!

 いま
 私をしっかり抱きしめてくれている 優しい王子様

 私の肩に彼の寝息が触れる
 しっかりと その腕の中に抱きしめてくれている

 ほほにあたる空気は冷たいけど
 私の背中を包み込む その体はすごく温かい。

 その温かさに とけこむように 眠りのもやがかかってきた。

 夢みたい
 
 あんなに子ども扱いされて
 さんざん 保護者だ 親代わりだと言われて

 あきらめなきゃいけないんだと
 必死に 自分に言い聞かせていた日々

 でも
 今 私を抱きしめてくれている彼のぬくもり

 このぬくもりは うそじゃない

 夢みたい

 本当に 夢みたい

 私
 嘘をついた

 ホントはね

 ずっと昔
 
 子どもの頃から
 あなたに あこがれてた…

 写真で TVで DVDで

 ずっとすっと

 子どもの頃から
 あこがれ続けていたの あなたに

 おとぎ話に出てくるような
 とっても素敵な王子様だ…って

イラスト「Cinderella」(Heaven’s Garden様より)
画像


お題提供「恋したくなる お題配布」様より
「手放せない恋のお題」
恋したくなるお題配布bana2

スポンサーサイト



総もくじ  3kaku_s_L.png アナザー・スキップ・スキップ・ビート!
もくじ  3kaku_s_L.png メッセージ
【№64(side:久遠)平気じゃないのは たぶん俺】へ  【№66(side:久遠)ご褒美=(イコール)君】へ

~ Comment ~

ありがとうございます♪ *^-^*

akasakaさま
いつも コメントありがとうございます!

奏音ちゃんの複雑な思いを
きちんとすくいとっていただいて
もう、ほんとうに 作者冥利に尽きます!

「成長する宝石」というお言葉が
とってもうれしいです!;-;

はい。
奏音ちゃんは ホントに聡い女の子なんです♪

なんたって キョコたん2世ですし!*^-^*

初恋は久遠ですか

あーそりゃ他に目が行くわけないですよね
そんで母親へのコンプレックスも深いんでしょうね
好きな相手の母親への恋情の結晶に囲まれて
成長してきたわけだし
非の打ち所のない母を相手に大変だ

護身術も必須ですよね
最初から原石じゃなくて
成長する宝石ってかんじ
皆に欲しがられ妬まれ
いくら護衛つけても
聡い奏音ちゃんは護身術は必須だって
わかってたんでしょうね
性格と潜在能力からめちゃくちゃ強くなるのもうなずけます(>_<)
管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【№64(side:久遠)平気じゃないのは たぶん俺】へ
  • 【№66(side:久遠)ご褒美=(イコール)君】へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。