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アナザー・スキップ・スキップ・ビート!

№75(side:京子) 途中まで一緒に

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  ― 2008年 12月26日 ―

「…まぁまぁまぁ、なんて 可愛いんでしょう…!」

「今から こんなに 眼がぱっちり大きくて!これは すごい美人になるぞぉ~。」

 生まれたばかりの赤ちゃんのぞきこんで
 佐久間さんご夫妻が うれしそうにはしゃいでる。

「すみません。こんな年末のあわただしい中…わざわざ」

「何を おっしゃるんですか!水臭い!」

「不破さんたちの お子さんは 私どもには 孫も同然ですもの!」

「あ、ありがとうございます。」

 じんと 胸に熱いものが こみあげる。

「ほんとに…なんて…かわいい…お嬢…ちゃん…」

 佐久間夫人が 眼を潤ませて見つめている。

「…ああ…。」

 奥様の肩に手を添えて 佐久間氏も 目を離そうとしない。

 その眼に…涙が 浮かんでらっしゃ…る。
 
「女の子だったら…お願いしようと思っていたんですが。」

 私に眼で合図してから ショーが ご夫妻に切り出す。

「…はい?」「私どもに…?」

Holy(line).jpg
   
「お、お嬢さんのお名前に!」「か、和音の名を 一文字!?」

「ええ。キョーコの親友から 1文字。もう1文字は ぜひ 和音さんから。」

「もし お許しいただけるなら…。」

「ゆ、許すもなにも…!」

「あ、ありがとうございます!不破さん!京子さん!」

 ご夫妻は涙に咽びながら 頭を下げられた。

Holy Night


 ― 同年 12月 28日 ―

「奏音(かなね)ちゃん…。」

「すごい!素敵なお名前!」

「えぇえぇ。おかげさまで 琴南様のお名前の字とも 相性がよぉて ええ名前になりました。」

「こ、光栄です!」

「将来、すばらしい音楽家になりそうですよね!」

「そぉなってくれたら ええんどすけどなぁ。佐久間様のお嬢様みたいに。」

 お義母さんが にこにこしながら
 お茶をたててモー子さんと百瀬さんを もてなしてくれている。

 だだっ広い特別室には 山ほど花束やら贈り物があふれかえっている。

「どっちかというと…キョーコに似てるわね!」

「ええ!この ぱっちりした大きな眼とか!」

「あぅ?」

 きれいなお姉さんたちが うれしかったのか
 小さなお手手 開きながら 奏音ちゃんが にっこぉ~っと ほほえんだ。

「わわらったぁー!」「かっ、かわいぃぃ~」

 モー子さんと百瀬さんが きゃいきゃい 赤ちゃんにかまってくれる。

「ほんま よかったですわ。キョーコちゃんに似てて。頭のええ子になってくれそうで…。」

「オレに似てたら バカになりそうで心配…って言いたいのか?それ…」

 いきなり 違う声が割り込む。

「ショー!」

「気分はどうだ?キョーコ」

 まっすぐに 私のところに来てのぞきこむ。

「上々よ。奏音も私も。」

「そうか…よかった…。」

 優しく抱きしめて キスしてくれる。

  ― こっほん ―

 お義母さんの咳払いが響く。

「尚!お客様に 失礼やで!」

「…あ。」

 あわてて ショーが 振り返った。

「こ、こんにちは 百瀬さん 琴南さん。わざわざありがとうございます。お忙しいでしょうに。」

「どう…いたしまして!」

「京子ちゃんのお子様ですもの!どうしても この眼で拝見したくて!」

「まぁまぁ ほんま キョーコちゃんはしあわせものどすなぁ。こんな ええお友達に恵まれて!」

 ― ぴんぽーん ―

 ん?

 特別病室の入り口に設置してるインターフォンのチャイムが鳴る。
 ここは、中から スイッチおさなきゃ 入れない仕組みなのだ。

 (ちなみに ショーは当然 合鍵所有だから、いきなり 入ってこられた。) 

「はい?」

 さっと お義母さんがインターフォンに出てくれる。

「こんにちは、ローリィ宝田です。」

「まぁ!社長はん!すぐ、あけますさかいに!」

 どぉーん
 ぴぃ~♪ ひゃぁららら

 次の瞬間
 聞こえてきた ドラと鐘と太鼓の音

 …?!

 思わず ショーと顔を見合わせる。

「やぁやぁ 京子君 ご出産おめでとう!不破君も おめでとう!」

「あ、ありがとうございま…す…。」

「ど、どう…も…恐縮…です。」

 …中国の…始皇帝…?

 出現した社長は…相変わらず…で

 なにやら 中華できんきらゴージャスな装いでいらっしゃるっ!

「今日から、一般も面会できるって聞いたから すっとんできたぞ!」

「…お、お忙しい中 お、恐れ入ります」

「いやいや。京子君は 私にとっては 大事な娘だ。…よかった…無事に出産…終えられて」

「…ありがとうございます…。」

 格好は突拍子もないけれど
 真実 心を込めて見つめてくれる 優しいまなざしに 胸が熱くなる。

「ささやかだが 私からの祝いの品だ。」

 右手を上げて 指を鳴らす。

 ぴ~ぃ~ ひゃぁらららら

 ざざざっと 楽団がひときわ華やかな音楽を演奏し始める。

 ?!

 中国の王朝風な衣装を着た人たちが 次から次へと 贈り物をささげもって入ってくる。

 たちまちに
 病室は 産着やら おもちゃやらで あふれかえった!

「…っっ!!」
 
 さしものお義母さんでさえ 声も出ない!

 ショーや モー子さんたちは 言うに及ばずだ!

「…と。ここまでが、私からの贈り物だ。」

「…あ、あり…がとう…ございます。」

 家長の責任感だろう
 ショーが ようやく声を振り絞った。

「それから…知り合いから預かったものがある。受け取って…くれるか?」

「…は?」

 ちらり
 社長が モー子さんと百瀬さんに 眼を向ける。

「…私たち ここでおいとまします。行きましょう、百瀬さん。」

「あ。そ、そうですね!そろそろ 移動しないと 渋滞してたら困りますよね!」

 さっと モー子さんが帰り支度を整え 百瀬さんもそれにならう。

「本当にありがとう!二人とも!」

「また 来るから。」

「赤ちゃんともども お体 お大事にね!」

 ショーやお義母さんとも 丁重な挨拶を交わして 二人は出て行った。

 いつのまにか お供の人々も 退場している。
 社長のそばには、浅黒い肌の若い青年…セバスチャンさんだけが残っていた。

 さっと 社長の左手が上がる。
 すっと セバスチャンさんが 布に包んでいた 1枚のパネルを私たちに見せる。

 …っ!

 ”敦賀さん”の部屋!
 …の 1室に 用意してくれてた

 私専用のゲストルーム!!

「ヤツに日本で使わせてたマンションの部屋は、LME社の所有物。
 来年から 他の俳優に回すことになってる…。」

 …あ。

「だが…、この部屋の内装だけは すべてヤツ個人が買ったものだ。
 だから、本人に返そうと思って…確認したら…。」

 そう…だ。
 私の 好みに合わせて 買ってくれていた。

 夢のように 素敵なものばかり

「『不破さんご夫妻のお子さんが 幸いお嬢さんだそうですし。
 ご迷惑でなければ、ご出産祝い代わりに贈らせてください。』って…な。」

 まぶたが 熱くなる…。

 もう 遥か雲の上に 駆け上ってる 大スター様なのに!
 
 今でも お兄さんのように 私を 案じてくれてる!
 すごく ありがたくて もったいなくて 恐れ多い!!

 あの世紀のスーパースターさまと
 ほんのひと時だけでも 一緒の時間 共有できていたなんて

 今となっては 夢のようだ!

「受け取って…いただけませんかな…?」

 社長の目は じっと ショーを 見つめていた。
  
イラスト「Holy Night」(Heaven’s Garden様より)
画像


お題提供「恋したくなる お題配布」様より
「永遠を誓った二人のお題」
恋したくなるお題配布bana2

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