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遥かなるスキップ・ビート!

遥か №13 (side:蓮) 地の玄武

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「…ほんとぉにっ!」

 …まずい!
 神子殿のご機嫌が急下降しているのが 手に取るようにわかる!

「ほんとぉに ソイツの助力が必要なの!?」

葛の葉に結ばれた文を ぎりぎりと握りつぶしておられる!

「は、はい!マリア姫様は『絶対に 必要不可欠な才』だと…!」

「地の玄武…だそうだな。」

 不破家の おぼっちゃまが つぶやく。

「楽しみですね。どのようなお方なのでしょうか。」

 おっとりと応じたのは、法親王 緒方啓文様。

「陰陽道にかけては、最高峰を極めるお方です。そのような方が八葉とは頼もしいですね。」

詳しく解説を加える理性的な声は、右大臣社家の次男 倖人様。

「…『変わり者』とも聞いていたが、そこは評判通り いや それ以上かな。」

愉快そうに 揶揄するのは 内大臣 貴島様。

「こんなやり方で 俺達を試そうなんて!意地が悪いとしか思えません!!」

皓という美少年が、憤懣やるかたなげに吐き捨てる。

無理もない。

そもそもの発端は 一枚の文。

『八葉として、神子殿に お仕えせよ』という左大臣の呼び出しに対して
彼から 返ってきたのは なんとも不可思議な文だった。

『恋しくば 尋ねきてみよ 十六が谷 暦の初め うらみ葛の葉』

その文を一瞥するや 神子殿は さっさと屋敷を出て 一直線にここにやってきた。

「正しくは『恋しくば 尋ね来てみよ 和泉なる 信太の森の うらみ葛の葉』のはずですね。」

 学のある倖人様の声に、神子殿が答える。

「いくら底意地悪いヤツでも 京から はるばる浪花(大阪)の和泉まで来いとは 言わないでしょうよ!」

「だからといって!なぜ この大豊神社なんだ!?なんの根拠があって!」

「あんた かけ算もできないの!?四×四は?!」

「ば、ばかにするな!十六だろう!」

「そう!しさん12、しし16。暗算で覚えてるでしょう!?
現に、万葉集でも 『十六』と書いて『シシ』って読ませてるんだから!」


「で、なんでここ…!」

「京で『しし』と読ませる地名は、ここ 鹿ヶ谷(ししがだに)だけ。
 暦、つまり 干支の初めは ネズミ。ネズミで有名なのは!?」


「大豊神社の…!」「狛ネズミ…ですね!!」

 倖人殿も法親王殿も つくづく感じ入ったという様子だ。

「…でも、見たとこ 変わった様子は…。」

 憮然として 不破殿が言うのをぶったぎって 神子殿が鋭く指示した。

「社殿の『裏』を『見』てきて!」

「は!!」

 あわてて 後ろに回る。

 !

 お社の裏側に 葛の葉に結ばれた文がある!

「神子殿!新たな文が!!」

「…まだ あるの!?」

 神子殿が たまりかねたように叫んだ。

「ここまでして 探す値打ちがあるヤツなの!?ほんとぉにっ!」

「まぁまぁ、神子殿。」

 内の大臣(おとど)貴島殿が にこやかに近付いてきた。
 
「どのような状況であろうと 私は楽しいですよ。」

 さ、さりげなく 神子殿のお手を!

「あなたは お美しく 歌もお上手 しかも 知恵もある すばらしいお方だ。」

 な、ななな!なんて図々しい!
 
「この貴島…神子殿とご一緒できるのは この上ない幸せ…」

 身分違いは承知の上だが!このまま見過ごしには!

ひゅんっっっ!

かっ!!!

「う”っ!?」

貴島殿の烏帽子が
 かたわらの杉の木に矢で縫い止められている!

「…失礼 貴島さん。今 あなたの頭上にハエがおりましたので…。」

にっこりと 美少年がほほえんだ。

「追い払わせて頂きました。」

一見…愛想のいいだが…
 目がまるで笑ってない!

「…そ。それは…ご…ごしんせつ…に…。」

さすがの遊び人も 声が裏返りかけている。

「…で?次の文には なんて書いてある?」

あまりのことに 他の者が皆 固まっている中
どこかあきらめたような疲れた溜息をついて 不破家のぼんぼんが 神子殿に尋ねた。

「あ!そ、そうね!!」

あわてて 神子殿が いったん握りつぶした文を広げる。

…とたん どんよりとした表情になられてしまった。

「…なによ、これ…。」

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