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遥かなるスキップ・ビート!

遥か №23(side:京子) 幼馴染

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「奏音が 我が家に 里帰りしたのは、昨年の秋だ。長月の半ば頃。」

「よく帝がお許しになったわね?」

 ご寵愛のあまり ご出産の折でさえ 後退出を許されなかったから
 奏音様は 宮中でご出産なさったのだと 伺った。

「母上が、その夏の暑さで体調を崩されて…今にも死にそうに大騒ぎをしたので…な。」

「…なるほど…。」

 昨年の秋…。長月…9月。
 今は 弥生の3月だから 半年も前。

「ちなみに…何を お植えに なられたの?」

「桔梗とか撫子…だ。御所で育てていた苗を 根っこごとひっこぬいて持ってきた。」

「…だ、だいたんな方…ね。」

「おてんばって言ってくれていい!今更 隠せないしな!」

 クー先生一行は、鏡の道を通って もう一度 宝田家に戻っていった。

 私も一緒に行きたいとこだけど…。

 夜中に 門もとおらず 姿を消したとなると
 不破家に よけいな大騒動を 巻き起こしてしまう。

 明日の朝を待って 穏当に 門から出て行こう。

 …ということに決めたものの
 離れの部屋に戻るのにも…『距離がある』ので!

 正直 戦い終えたばかりの体が 言うことを聞かない

 だって!

 とんでもない でかぶつ!
 しかも土の塊だったんだから!

 情けないけど…立ち上がれない…。

 秋の対の部屋で 尚だけを連れに 座り込んでいる。

「あいつらのまえでは やせがまんしてたくせして…。」

「皓君が 心配しちゃうもの!」

 だから
 こっちの様子が見えないよう 鏡も 即 入れ物の中に収めてる。

「…隠れて無理される方が よほど心配だと思うぞ…。」

「私は 先輩で かつ 姉代わりなの!弱みなんか 見せちゃだめなんだから!」

「…かわいくない…。」

「わ。悪かったわね!」

「…まてっ!」

 ん?!

 がさっ 

 木の葉を 踏んでくる かすかな足音がする…。

「…?(なんで?ここに 来る用事なんか ある人居るの!?)」

「!!(まさか!季節が違ったら ここには 誰も!)」

 眼と眼で会話し
 さっと 部屋の片隅に 隠れる。

 足音が どんどん 大きくなる。

 若い男…だ。

 皓君くらい…の…15,6歳…と いったところか。

 貴族…だろう…。いい身なりをしている。 

「…!」

 尚が ばっと立ち上がった。

「(…知り合い?)」

「…!(…ああ!)」

 若い男は なにやら手に 紫の布でくるんだ物を 携えていた。

 ゆっくりした足取りで 庭の奥に向かう。
 さっき…化け物を退治したばかりの…庭に…!!

「是隆…殿!!」

 止める間もなく 尚が飛び出した。

 ぎょっとして 若い男が立ち止まった。
 おそるおそる 振り向いて…尚の顔を認めて 真っ青になった。

「…やあ…尚…殿。どうしたのですか?…こんなところで…。」

「それは こちらの言葉です。ここは 秋の対。宴の場所は 真裏ですよ…?」

「ああ。これは…酔ってしまいまして…つい…ふらふらと…。失礼しました。戻ります。」

 きびすを返して 元の方向に戻っていく。

「尚!あの人を 足止めして!」

「…え?!」

「アンタの術で!…眠らせるか何か…とにかく 戻さないで!」

 こっそり 尚の背後に回って 必死にささやいた。

 すっ

 尚が 紙を 口元に当てる。

「思いつつ 寝ればや 人のみえつらむ…」

 紙は さぁーっと 霧のように細かく散った。

「夢と知りせば 覚めざらましを…」

 紙だった霧が
 すぅううううううううううーっと 先ほどの若い男を取り囲む

「…ん…?」

 若い男の足が どんどん重くなり…ついに 動かなくなった。

「今よ!あの包みを!」

「ああ!」

 庭に飛び降りて 彼が抱えていた包みを取り上げる。

 結び目をほどくのももどかしい!
 
「…な!!」

 出てきた物を見て 尚が 絶句した。

 やっぱり!
 呪詛の種!!

 さっき 解除したのと まったく同じ物だ!

 即
 禍々しい呪文部分に 手で触れる

 ぱぁぁぁーーーーん!

 弾ける音とともに 呪詛の種は 霧散した。

「是隆…が!?」

 へなへなへな…と 尚がその場に座り込んでしまった。

「…そんなに…意外な相手…?」

 『ありすぎてわからない 心当たり』の一人じゃ…

「親父同士が…昔から 親友だったんだ!」

 …ないようだ…どうやら…。
 
「俺や奏音にとっては 幼なじみ…で 親父たちは 冗談に いずれは 奏音と結婚させ…」
 
 ふいと 尚が言葉を飲み込んだ。

「…きっと…いつか…彼女を妻にできる…って 思ってたんだ…頑張れば…。」

 …!

 しまった!
『睡眠』の術が さめてる!

「裳着を迎えたら すぐに 求婚の歌を贈って…手順を踏んで…心楽しく 夢描いてたのに…。」

「是隆…っ!!」

「ずるいよね…あんなの…もう…どうしようもないじゃないか…ずるいよ…。」

「だ、だからって!奏音を!あいつまで 謀反の罪に陥れようなんて!!」

 ぼろぼろ泣きながら
 壊れた人形のように その場にすわりこんでしまった

 哀しい幼なじみを 辛そうに 尚は責める。

「違う…そんなつもりじゃない…!帝に謀反なんて!まして 奏音ちゃんを 陥れるなんて!」

「でも!現に アンタが!」

「あれは 帝のお心が 奏音ちゃんから 離れる呪文なんだっ!」

 はっ!?

「そしたら 奏音ちゃん 帝から解放されて 宿下がりさせてもらえる!
 いずれは 俺と 結婚できるようになる…って 教えてくれたんだ!!」

「…誰が!」

「院に…お仕えする白拍子…で。」

 尚に胸ぐら捕まれて
 息を詰まらせそうになりながら

 是隆って男は 必死に声を絞り出した。

「…レイノ…って 人…。」
 
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