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スパイラル・スキップ・ビート!

「スパイラル・スキップ・ビート!!」№18(京子)

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「もういや!何回 おんなじシーンやらせるのよっ!!」

…ああ…

 まただ…。

「なぁにが 現代の白雪姫よ。とんだわがまま女じゃないのっ!」

「り、律子さん…!」

「たかが 登場して歩いて挨拶する…なぁんて なんでもないシーン
 5回も 撮り直してるようじゃ  先が思いやられるわねー。」

「も、もう少し 声を抑えてくださいぃ」

 でないと 聞こえ…

「なんですって!?」

 …ちゃったみたいぃ~!

 ぎんっと 目を怒らせて
 ずんずんっと 松内瑠璃子さんが歩みよってくる。

「そういうアンタの『スターさん』は、どうなのよ!
 まだ 雑用しかもらえないペーペーじゃないの!!」

「えーえー。でも、今のあなたより よほど いい演技ができると思うわ。」

「り、律子さん!」

「な、生意気よ!アンタ!LME社員のくせに LMEのドル箱アイドルの私を怒らせて…」

「あいにくですけどぉ」

 ぱっしん
 律子さんが 瑠璃子さんの言葉を切る

「私の雇い主は、LMEには 一切 かかわりありませんの。
 だから、LMEが怒ろうが泣こうが 私、痛くもかゆくもないんです。」

「は?」

「私は LMEではなく 京子ちゃんの保護者に個人的に雇われた 私費マネージャーですから。」

「っな、なによ!それ!!!」

「り、律子さん…」

「ですから」

 にっこりと 律子さんがほほえむ。

「他の皆さんが 大手LMEに遠慮して すっごく言いたいのに 言えないでいる
 心の中の言葉 代弁してさしあげることができますの!」

「っ!?」

 ぶんっ
 瑠璃子さんが 周囲を見回す。

 さっ
 周囲のスタッフさんたちは さりげに視線をはずした。

「な、なによ。私が 悪いって言いたいの!?みんな!みんなして!!」

 彼女の色白な顔が 蒼白になった。

「やめる!私!」

「な、なに言うの!瑠璃子さん!」

「アンタがやればいいじゃないの!!」

 あわててとめる私を
 彼女は ぎんっとにらみつけながら言い放つ。

「マネージャーがああいうからには、アンタならできるんでしょ!やったらいいわ!」

「瑠璃子さん!」

 思わず かっとする

「あなたの『仕事』なのよっ?!!」

 なのに 
 途中で 放り出すつもり?!

「降りるわ、私」

 ちろっと 監督さんのほうを見ながら言う。

「監督さんも そのほうが都合がいいんですよね?」

 勝ち誇った声で いやみに言う。

 …知ってる…んだ この人

 自分の…スターとしての値打ち

 自分の名前だけで 客を呼べるのだという自負

 監督があわてふためいて
 なだめて 謝って 妥協することを 待っている…!

 なんて人?!

 ショーちゃんも
 最初のころ 少しばかり 自負しすぎのときはあった。

 でも
 仕事にだけは 絶対 誇りを持ってた!

 途中で投げ出したりなんか 死んでもしなかった!!

 …悔しい…!

 『螺旋の森』
 付き人のお仕事いただいたときに
 台本読ませていただいたけど 素敵な作品だった!

 すばらしい映画になるはずなのに
 こんな人のせいで…妥協して レベルの低いものにしてしまうなんて!

 新開監督さんが 静かに歩み寄ってきた。

 瑠璃子さんが 満足そうな表情で待ち受けている。

 監督が 自分にわびるのを…!

「そうだな…。」

 監督が じっと私を見つめた。

「ちょうど背格好も似てるし…着物だから 衣装も合わせやすいだろう。」

 はっ?!

「か、監督!?」

「君は、確か、京子くん…だったね?」
 
 瑠璃子さんの焦った声は さらっと無視して 監督さんが話しかけてくる。

「は、はい」

「まあ、こういう事情で主演女優が 降りたので、君に頼むよ、代役。」

「はっ!?」

「ちょ、ちょっ…」

「ああ、お疲れ様でした。瑠璃子ちゃん。違約金とか法律的なことは、事務所とするから。」

「…い」

「自分から 降りるって言ったんだから…ね。」

「わ、私っ!」

「君、もう帰っていい。タクシー代くらいは おごらせていただくよ。」

 スタッフの一人に 合図する。

「瑠璃子ちゃんの衣装 はずすの手伝ってあげて。」

「は、はい!」

「わ、私 はずしたら 絶対、観客動員に 影響…!」

「瑠璃子ちゃん」

 監督の顔から 穏やかな笑顔が消えた。

「僕たちは いい作品とるために 集まっているんだよ。」

「っ!!」

「もちろん」

 私のほうを振り返る。

「テストして君もだめなら 容赦なく他の女優手配するから そのつもりでね。」

 ごくっ

 本気だ!この監督!!

「 はい!」

 やるしか…ない!







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