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スパイラル・スキップ・ビート!

「スパイラル・スキップ・ビート!!」№74(尚)

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 胸の中
 キョーコが 寝息を穏やかに立て始めて

 ようやく 息がつけた!

くそっ!
 あの女っ!

昨夜
 離れに一番近い部屋に 布団を敷いてくれてたおふくろとの会話がよみがえる

「ところで 母さん」

「なんや?」

「キョーコの母親には、連絡してないのか?」

 家を出た娘が、1年ぶりで帰ってきたんだ。
 矢もたてもたまらず 駆けつけてくるのが 当然の…

「…っ!」

 お袋の動きが ぴたっと止まった

 …ことで 全てを察した。

「相変わらずかよ…!あのアマっ!!!」

「…松、言葉が下品やで」

「わが娘のことだろう!心配してないのか!?」

「…忙しいお人やさかいに…」

「オレが東京に連れてったことは!怒ったか?泣いたか?」

「…自分で決めたことやさかい…好きにしたらええ…もう 関係ない…て」

「っ!!!」

「よかったやないの、松!」

「な、なにが!」

「普通の親やったら アンタ 今頃 誘拐罪で訴えられてるところやで?
 キョーコちゃんの母親が ドライなお人で ほんま、よかったなぁ」

「お袋!」

「…松、人生はな そうやって なんでも よい面ばかり 見とけばええのや。」

「…!」

「泣いたって 怒ったって あの人の心が 変わるわけやない。イライラするだけ 損やがな」

「…お袋…」

「アンタが ちゃんと キョーコちゃんを 一生、大事にしてあげたらええの、それだけのことや!」
 
 …

 お袋の肩が かすかに震えている

 わかってしまった

 お袋は
 必死に説得したのだ あの女を

 ひと目でいい
 娘に会ってやれ…と。

 でも…

 ああ
 そうか

 だから…

 お袋は
 一刻も早く 作ってやりたかったんだ

 キョーコに
 温かい 家庭を

 味あわせてやりたかったんだ
 
 キョーコに

 強い絆で結ばれた 家族のぬくもりを

「母さん」

 背中から そっとお袋を抱きしめた

「な、なんやの!?松!」

「ありがとう…」

「…は?」

「オレ、絶対 キョーコを幸せにする…必ず…」

「松…」

 お袋が そっとオレの手に手を重ねた。

「楽しみに待ってるさかいな。」

 優しくぽんぽんとたたきながら言う。

「キョーコちゃんに よぉ似た賢い孫連れて帰ってきてな。」

「なんで そこでオレに似た…って いわないんだよ」

「どうせなら できのええ孫がほしいさかいに!」

「おふくろぉぉ~っ!」 

 笑いながら 出て行くお袋
 その姿を見送りながら 改めてつぶやいた

 ありがとう、母さん

 オレは ホントに幸せだ

 最高に すばらしい母親がいてくれて

 向こうでも
 オレといっしょになって 必死になってくれていた

 キョーコを オレに添わせるために

『キョーコちゃんみたいな 可愛い子に お母はんって呼ばれたいのや』

 いかにも 自分のためという振りを装って

 ホントのホントは オレのために一生懸命だったんだ

 オレの気持ちが わかっていたから

 今なら
 それが 痛いほどにわかる

 ぎゅっと 頼りないきゃしゃな体 抱きしめる

 苦い想い かみしめながら

 気づかなかった
 キョーコが 楽しそうに はしゃいでみせてたから

 1年ぶりに 京都に帰ってきたのに
 なぜ 母親が 自分に会いに来てくれないのか

 おふくろに 消息 といただすことさえできずに 耐えていたのだ…と

 なぜ オレは思いやってやれなかったんだ!?

 中身は 34歳の大人だろう!!
 無駄に 年だけとってきたのか!オレは!!!

 そして

 改めて

 向こうの
 己の罪深さを思い知る

 キョーコにとって オレは最後の砦だった
 すがるような思いで オレを慕ってくれていた

 なのにっ

 あんな
 あんな最低の裏切り方をした!

 どれほどに ひどく傷つけたのか

 どんなに キョーコを悲しませたのか

 今なら
 それが わかる

 胸に刺さるように わかる!

 後悔に
 きりきりと 胸が締め付けられる

 アイツが
 キョーコの傷を癒した

 当然だった
 アイツのほうが 勝てたのは

 オレには もう キョーコを得る資格なんか なかったんだ

 その先の
 長い孤独なんて なにほどのことか

 オレが
 あのとき
 キョーコに与えた傷の深さを思えば

 あまりに 当然すぎる報いだろう!!

 そっと その唇に 口付ける

 涙の味で かすかに辛い

 神様

 オレに もう一度チャンスを与えてくれた 神様

 償わせてください!どうか!

 オレは もう
 二度と 間違いは犯しません!!

 今度こそ
 間違えはしません 絶対に!!

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