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スパイラル・スキップ・ビート!

「スパイラル・スキップ・ビート!!」№84(レイノ)

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「「おはようございます」」

「おはようございます」

「「お世話になります!!」」

「こちらこそ よろしくお願いします」

 そろって頭を下げた俺たちに
 負けないほどに深く 不破さんが丁重なお辞儀を返してくる。

「それにしても…お好きなようにアレンジして頂いてよかったのに…。
 差し上げたからには もう 皆さんの曲なんですから」


「お、お忙しいのに ご無理 申し上げてすみません!」

 ミロクが 恐縮しきっている。

「で、でも どうしても 不破さんのアドバイス 頂きたいんです!」

「…とりあえず 皆さんの演奏 お聴かせ願えますますか?」

「はい!」

 …?

 おかしい

 いつもの不破さんの
 まばゆいほどに きらきらしいオーラじゃない

 何か うっすらと 影が走っている

「レイノ!」

 …!

「早く スタンバイだ!不破さんには お忙しい中 わざわざ いらしていただいてるんだからな!」

「…了解」

 ★ ☆ ★

「で、このつなぎは、リードギターのソロを効かせて…」

「はい!」

 たちまちに 譜面が真っ赤になった

 なるほど
 "職人"と評判なだけはある

「オレに監修を任せる…ってことは、終了時間は不定ということですよ?」

 …と

 不破さんご本人から
 事前に さんざん 脅されていたから

 全員 覚悟はしてた 
 だから この後には 最初から 他の仕事は いれてない
(不破さんもそうだというから 恐ろしい…!い、…いや『光栄だ』と言うべきか…)

 この人の
 レコーディングにかける執念

 そのすさまじさたるや もはや 業界では 知らない者はないからだ

 俺たち全員相当の 覚悟を持って臨んでる

 それでも
 …まだ 甘かった!

 楽器ごとに 譜面を書き換えられて
 もう何十回 やり直しさせられてるだろう

 さすがに みんな 疲れの色が見える 

 だが

 アレンジが がらっとかわって
 別の曲のように かっこよくなったから

 全員 必死に ついていこうとしている
 
「30分休憩の後に 再開しましょう」

 俺たちの顔色読んで、さっと不破さんが休憩を指示してくれた。

 ほっ
 
 意欲はあっても 体力が追いつかない

「皆さん!お疲れ様です!!」

 一歩 スタジオ出たとたん 明るい声が響いた。

 …え?

「キョーコ!」

「あー、キョ、キョーコさん!」

「昼食の時、ビー・グールさんのレコーディングにおつきあいするって 聞いてたから…」

 大きなバスケットと保温ポット?

「…ありがとう、キョーコ。いつも、悪いな」

 ぎゅっ
 不破さんが彼女を抱きしめる。

 …!?

 なんだ?

 抱きしめる
 と言うより すがりついてる…?

 いつもの
 でれでれ甘いオーラじゃない

 何か…苦悶の色が混じってるような…???

「あ、あの?キョ、キョーコさん どうして…」

 ミロクが おそるおそる声をかけた。

「お疲れでしょう?私なんかが作った物で 申し訳ないんですが お弁当 もってきました!」

「えー!キョ、キョーコさんの手料理!?」

「す、すみません!ありがとうございます!」

「巻きずしなんですが 卵やカニに アレルギーあるかたは おられます?」

「「だ、大丈夫です!いただきます!」」

 みんなが 夢中になって 弁当に群がった。

 巻きずしといっても 海苔だけじゃない。
 薄焼き卵や 高菜で巻いたパターンもある。
 ご丁寧にも ウズラ卵が入ったお吸い物つきだ。

「うまぁいぃいぃぃぃいぃー」

「キョーコさんが すっごい料理上手って評判は 聞いてたけど これほどとは!」

「料理屋やっても 通用するよなぁー」

 メンバーは 感涙にむせびながら 巻きずし ほおばっている。
 
 ポットを持ち上げて さりげに不破さんに近付く

 ソファーの上、
 羞じらうキョーコさんを自分の横にぴったり引き寄せて 絶対に離そうとしない。

「不破さん、お茶のお代わりは?」

「あ、ああ。いただきます。すみません」

 不破さんが 空のコップを差し出した。ごく自然に 手が触れる。 
 
 ぴりりっ

 っ?!

 思わず 手を引いた!

 からーん

 空のコップが リノリュームの床に落ちてはねた。

「…?レイノさん?」

「あ、あの?どうかしました?」

「い、いえ。せ、静電気かな…びりっっと」

 あわてて ポットを 二人の前のテーブルに置く。

「あ、新しい紙コップ…」

「もってきました!」

 ばびゅん
 タスクが 即 寄ってきた。

「ああ、ありがとうございます。」

 不破さんが 穏やかに受け取る。

「大丈夫ですか?レイノさん」

「え、ええ。へ、平気です…!」

 な
 なにが 平気なモノか!

 なんだ!? 今の映像!!

 もはや
 奥の隅っこにおいやられた
 ぼやけかけた像だった…が

 不破さんに
 俺が ぼこぼこに殴られてた!

 な、なぜだ

 なぜ!

 なぜ、俺は 殴られている!?

 この人の
 『過去』の記憶で!

 『未来』の俺が!!!

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