スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←№24(side:京子) →№26(side:久遠)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



総もくじ  3kaku_s_L.png アナザー・スキップ・スキップ・ビート!
もくじ  3kaku_s_L.png メッセージ
【№24(side:京子)】へ  【№26(side:久遠)】へ
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit

アナザー・スキップ・スキップ・ビート!

№25(side:尚)

 ←№24(side:京子) →№26(side:久遠)
「尚!」

「悪かった 待たせて。」

 何か言いたげな祥子さんにかまわず 目を閉じる。

 祥子さんも それ以上は 何も聞かず 運転手に指示を出す。

 醜態さらしてしまった…キョーコの前で…
 さぞや…心の狭い…疑り深い夫だとあきれてるんだろうな…。

 『最上さん』は…!

 『ツルガ』の名に 過剰反応した自分が 滑稽だ。

 …わかっているからだ…。自分でも…。
 
 本来
 キョーコの相手は アイツだったと…。

 あの“事故”さえなければ

 オレが 今 手にできている 幸せはすべて
 アイツが 手にしていたはず…だった!
 
 オレ達の婚約が決まったとたん
 アイツは日本を去っていった。

 “敦賀蓮”の名も 容姿も 全て捨て去って…!
  葬式まで 出して!

 キョーコは 訳がわからず

 頼りにしていた お兄さんのような優しい先輩が
 去ってしまうのが寂しいと ずいぶん泣いていた…

 言えなかった

 なぜ、アイツが そんなことをしたのか

 なぜ、アイツが アメリカにもどったとたん
 派手な女関係で 身辺にぎわすようになっていったのか

 どうして あそこまで すさみきってしまたのか

「敦賀さんってば!日本では まじめで紳士で通してきたのに!
 実は やっぱり すごいプレイボーイだったのね!!」


 週刊誌の記事 オレに読み上げては
 キョーコは あっけらかんと 笑っていた。

 笑えなかった…オレには…とうてい!

 ヤツの…底知れない絶望が わかってしまったから…。

 天罰…なんだろうか…これは。

 運命に逆らって
 ヤツからキョーコを奪ってしまったオレへの!
 
 思わず額を抑える

 その瞬間
 ふっと鈴蘭の香りがよぎる

 キョーコの香り…
 ディオリッシモ…

 キョーコはずっとこれ…だ。

 17年前
 ヤツから フランス土産にもらって以来
 気に入って ずっと愛用している…

 甘くて優しい…キョーコに よく似合う…

         ★ ☆ ★

「もう…泣くな…キョーコ」

 あのとき
 責任感じて 泣きやまないキョーコを抱きしめてささやいた。

「これが おまえじゃなくてよかった。」

「ショ、ショー!」

「オレには 耳と喉があればいい。
 でも、女優のお前はそうはいかない。」


「そ、そんな!」

「声さえ出ればいい。こんなのハンデでも なんでもないさ。
 もともと楽譜にしない曲作り続けてたからな。ずっと…。」


「だ、だって…。」

「治らない訳じゃない。角膜の順番さえくれば 治るんだ。
 気に病む必要はない。」


 抱きしめたやわらかい体から鈴蘭のかすかな香りがした。
 
「な、治るまで そばにいるから!私!」

「…何年かかるか わからないんだ…そんなこと…」

「何年でも!治るまで 私が あなたの眼になる!」

 すがってきた華奢な体がふるえていた。
 オレの胸に その熱い涙がしみこんだ。

 治っても…ずっと…そばにいてほしい。
 一生…離したくない!

 …ちゃんと わかっていた。
 頭のどこかで しっかり計算していた。

 オレのプロポーズ
 キョーコが 絶対断れないことを…!!

 報いを受けてるのか?今、オレは!!

 あのときの
 卑劣な行為の報いを!!
スポンサーサイト



総もくじ  3kaku_s_L.png アナザー・スキップ・スキップ・ビート!
もくじ  3kaku_s_L.png メッセージ
【№24(side:京子)】へ  【№26(side:久遠)】へ

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【№24(side:京子)】へ
  • 【№26(side:久遠)】へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。