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№27(side:京子)

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「ええ。じゃあ 明日…」

 敦賀さんと約束を交わして電話を切った。

 敦賀さんから渡されたカード式の薄い携帯電話。

 エナメルピンクに 白い羽の模様…。

 小物一つでも…敦賀さんは 私の好みを外さない…。

 こっちの世界の敦賀さんは…あまり 違わない…ようだ。

 お兄さんのように頼りになる…優しい先輩だ。

 外見は すごく…変わったんだけど…。

 それに…
 あの人が…コーン!

 コーンなんだ!こっちでは!!

 …向こうでは…?
 向こうの 私のいた世界では どうなの…!?

 確かめたいけど…方法がない…
 どうやって帰れるかも わからないのに…。

 こっちの不破さんは いい人だ。
 だけど…「私」の夫じゃない…。あまり 甘えちゃいけない…。

 あちらも…どうしたらいいか 困ってらっしゃるようだし…。

 やっぱり
 どうしても 頼りにできるのは 敦賀さんしかない!

 この異国で 相談できる相手なんか…

― My little ange ~♪ ―

 …ん?
 
 『京子さん』の携帯電話が鳴っている。
 元々、『彼女』がもっていたほうの…

 着信画面は『奏音』!

 む、娘さん!?

 出ないわけには…いかない!

 思いっ切り 息を吸い込んだ。

 すっと着信ボタンを押す。

「奏音ちゃん?どうしたの?」

 先手必勝!
 明るく優しい母の声(だろうと思えるような)声を作って出た。

「それは、こっちのセリフよ、ママ!」

 思わず、くらっとした。

 そっくり…!
 私の…声に!!

「毎晩毎晩の定期コールかかってこないもんだから 
 亮なんか半泣きで!『ママママ』ってうるさくて!
 おばあちゃん 困ってるんだから!」


「ご、ごめんね…いろいろ…いそがしくて…。」

 …そんなことしてたのね…京子さん…。
 どうやら 不破さんも ご存じなかったようだ…
 知ってたら 絶対、インプットしてくれたはずだもの!

「…ママ?体調でも 悪いの?」

「え?そ、そんなことないわよ。どうして…?」

「とにかく…亮に 声 聞かせて。そうしないと 寝ないから。」

「え、ええ…!」

「ままぁぁぁ~!!」

 甲高い男の子の声が 響いた。

「…!」

 今度という今度こそ 絶句した!

 ショー!

 昔の…子どもの頃の…ショータローの声!!

「まま?ままぁぁ~!」

 …!

 いけない!

「あらあら 亮?まさか 泣いてるんじゃないわよね?」

「…っそ、そんなこと…ないもんっ!」

「そうよね。亮は、ママのナイトだものね。
 ママのこと守ってくれるのよね。」

 
 不破さんから 聞いていたお話をつなげて必死に『母』を演じる。

「うん!ぼく、ままのないとなんだから!」

「いい子ね。亮、大好きよ。」

 …声が…震えてくる…!

「ぼくも!だいすきだよ!まま!!」

 ひざが がくがくする…。

「ママもよ。亮」

 これ以上…立っていられない!

 ソファに座り込んでしまった。

「さあ、いい子は もう寝る時間よ。お休みなさい、亮」

 必死に
 本当に 必死に 母親の声…を 絞り出す!

「うん!おやすみ!まま!!」

 男の子の声は 元気になって遠ざかった。

「助かったわ、ありがとね、ママ。」

 さっきの…奏音ちゃんの声にもどった。

「忙しいのはわかるけど…お願いだから 
 お休みコールは忘れないでね。亮は、ホントにママっこで
 ママの声 聞くまで寝ないんだもの…!」


「ええ…ごめんね…。」

「…ママ?ホントにどうしたの!?変よ!?」

「…少し体調が悪いの…ごめんね…。」

「ああ!ごめん!私こそ こっちの都合ばかり言って!
 ゆっくり休んでね!ママ!無理は 絶対しないで!!」


「ありがとう…」

「じゃあ、またね!」

 気を遣ってくれたのだろう。
 即 電話が切れた。

 いいお子さんたちのよう…だ・

 素直で優しくて…お母さん思い…で。

 きっと たっぷり愛されて育ってきたのよね。

 仲のいい ご両親の元、なんの不安もなかったはず…。
 
 私が…得られなかった愛情

 居場所はない!
 
 やっぱり!!
 この世界に 私の居場所なんかない!!

 母親になんか なれない!
 
 私には わからない!
 母親の愛も 子どもの愛し方も!

 ここには…私のいる場所なんか!!

「キョーコ…?」

 …!

「お、おかえりなさい、不破さん!」

 い、いつのまに そんな時間に!
 あわてて立ち上がった。

「こんな真っ暗な中で どうし…」

 スイッチを入れて部屋に入ってきた不破さんの声が途中で止まる。

「キョーコ…」

 優しく私の肩に手を置く。

「…さあ、食事に出よう。おなかすいたろ?」

 さりげなく ほほをぬぐわれて…自分が泣いていたことを悟った。

 何もきかない 彼のさりげない優しさが 胸に染みる。 

 思わずすがりつきたくなるのを 必死に思いとどまる。
 
 この人は、私の夫じゃない!『京子』さんの旦那様だ!!

 私が 甘える権利なんかないんだから…!ほんの少しも!!




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~ Comment ~

皐月さま

いつもコメントありがとうございます *^-^*

すみません 更新頻度が偏ってまして…

子ども達のことも お気に召していただけてなによりです!
どうか 今後とも 温かい眼でみてやってください!
m(_ _)m

今月は沢山更新して下さっていて、とても嬉しいです。

う~ん、17歳のキョーコだとこういう問題があるのか…。
このキョーコがしっかり愛を理解できるまでには、それはそれは尚の苦労があったことでしょうね。
 というか蓮さん、策士すぎです!!尚キョなのに!!
一刻も早く尚ちゃんに幸せを下さい。

子供達も可愛いですね。キョーコに似た天然系ではなく、しっかり者っぽい奏音ちゃんが好きです。また登場して欲しいですね。
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