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スパイラル・スキップ・ビート!

スパイラル・スキップ・ビート!!」№145(Y尚)

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「おいしいよ、最上さん!どれもこれも」

「あ、ありがとうございます 敦賀さん」

「それにしても、本当に たこ尽くしなんだね。」

「稲がたこの足のようにしっかり根付いてほしいって祈りをこめて縁起を担ぐんです。
 半夏生のころって ちょうど田植えした苗が 根付く季節ですし」


「申し訳ない。恥ずかしいんだけど 初めて知ったよ。『半夏生』って言葉さえ」

「日本人の常識でしょうに。敦賀さんにしては そこつですね」

「ショ…ショーちゃん!」

『おい…!』

”いいだろう!この程度の嫌味ぐらい!
 ひとんちの夕食に乱入してくるなんて ヤツのほうが よっぽどっ…”


「本当にお恥ずかしい」

 きゅら きゅら きゅららら

 う!?

 なんだ この…やたら 嫌味な笑顔!

「LME事務所で 最上さんが 話してるの聞いて 初めて知って」

 にっこり 
 キョーコに向かって ほほえみかける

 むっか!

「つい興味引かれて…あつかましく 夕飯までごちそうになっちゃって」
 
 まったくだ!

 ずうずうしいにも ほどがありすぎるぞ!

「そんな!どうぞ お気遣いなく!多めに作ってありましたし。
 大勢の方に召し上がっていただくほうが それだけ効果も倍増です!」


 キョーコ…!

 おまえってやつは
 どこまで のほほんっ娘なんだ?!

「きっと 今年も 豊作まちがいなしですよね!!」

「そうだね。俺も しっかり 祈りをこめて いただくよ。このたこ尽くし料理」

「はい!たんと お召し上がりくださいね」

 半夏生の今日
 食卓の上には たこ料理が満載だ

 たこごはん たこの煮付け たこのさしみ
 たこのてんぷら たこの酢の物 たこ団子入りすいもの…

 どこかで見たことある組み合わせだと思ったら…

 親父が
 半夏生の日だけ 限定で作る たこ尽くし懐石

 …味も そのまんま…だ

 くっそー!
 
 せっかくの懐かしい献立

 キョーコと二人っきりで

 いつものように
 「あーん」してもらいながら 味わいたかったのに!

 ほんと 恥知らずな野郎だよな!!

 なんつぅ非常識な!!

『…いじらしい心根じゃないか…。ヤツはヤツなりに 必死なんだろうよ』

 ん?

 なんだ?

”アンタ さっきから やけにおとなしいな。
 いつもなら 一緒に 腹立ててるとこだろう?”


『…オレの記憶 一部 解放してやる。見てみろ。そのほうが早い』

 …へ?

kokoro_gre.gif



”……。”

『…わかったか?』

”あ、アンタも たいがい 恥知らずなヤツだったんだな!”

 っていうか

 あ、ありえねー!

 邪魔するためだけに 事務所脅して…!

 同じマンション
 しかも やつらの部屋の真下の階 確保させるなんて!

 なおかつ 夕飯に殴りこみの乱入!

”ははーん!以前 自分も似たようなことしたもんで 怒るに怒れないんだな!?”
 
『…というより…』

 しょーん

 ん?

 なんだ!?

 この…心の重さ!!

『ずいぶん無駄なあがきしていたんだなと 過去の自分が 哀れになって…。』

 …!

”ムダじゃないだろう!”

『え?』

”アンタの そのアガキのおかげで 今のオレ達がいるんだ!”

『……!』

 そうだ

 コイツが
 その…強い想いを ずっともち続けていたからこそ

「キョーコ!」

 だから こうして

「なぁに?ショーちゃん」

 この…キョーコの笑顔を ひとりじめできるんだ!

「よく ここまで親父の味 再現したな すっごく うまい!」

「ほ、ほんと?」

 ぼぼぼぼぼ

 キョーコの顔が 真っ赤に染まる

「そう言ってもらえるのが 一番うれしい!ありがとう!ショーちゃん!」

 花のほころぶような 笑顔
 まっすぐに オレだけを 見つめる瞳

「ああ、ホント 最高の味!」

 言いながら ちゅっとその唇にキスをする。

「っ!」

 目の端に ヤツの顔色が変わったのがわかる。

「しょ、ショーちゃん!」

 たちまち 恥じらって 唇をおさえるキョーコ

「…ああ 失礼しました 敦賀さん。つい い つ も の クセで…」

 ヤツに向かって にっこり微笑んでみせる。

「…いや…。相変わらず 仲がよくて けっこうなことだ…ね」

 やつもさるもの。

 何気ない笑顔を作って 鷹揚な言葉を返してきた。

 …が
 その手が かすかに震えてる

 もう一人の…未来から来たオレ
 その記憶の中に 垣間見えた 別世界

 向こうでは
 キョーコの手料理を食べる主客は真逆だった。

 こっちのほうが 震えそうだ!

 あまりの恐怖で!

 何も知らず
 あほなオレのままでいたなら

 今頃…!

「し、失礼しました!敦賀さん!あ、あの お、お茶 熱いのもってまいります!」

 恥ずかしさに いたたまれなくなったのだろう

 キョーコが 逃げるように 台所に 去ってしまう

 …とたんに

 敦賀が 偽りの笑みを消して
 ひたっと オレをにらみすえてきた

「ずいぶん…恥知らずなマネするじゃないか」

「ずうずうしく夕飯におしかけてきた アナタに 言われたくありませんね…!」

「…っ!!」

 負けずに 睨み返して 言い放てば ヤツが絶句した。

「言っておきますが オレたちは もう…」

「『身も心も 結ばれました』…って?同居して 1年以上もたって ようやく」

「な…!?」
 
「ご心配なく 不破君」

 にっこと ヤツが微笑む

「オレだって まっさらな身じゃないのだし。お互い様だよ そんなこと」

 ぞわり

「その程度のことで もう 勝負がついたって思ってるのか?」

 なっ

「浅はかだな」

 なんだ!?

 この
 この…のしかかってくる厚い…黒い空気…!

『…換われ…』

 静かに
 オレの中から
 オレの声が 響く

『おまえじゃ無理だ。オレに代われ!早く!!』 

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