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アナザー・スキップ・スキップ・ビート!

№29(side:久遠)

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「そう…ボストンで…ね。」

「ええ!コンサートは 超VIP特等席。ディナーは、超高級レストランの これまた貴賓室。
ここまで 歓待されたのは 私、生まれて初めてですわ!」

 ノエラ嬢は 上機嫌で まくしたてる。多少 ワインを 過ごしたらしい。

「あなたのお金で 超上流エステサロンの会員にもしていただいたし…なんだか 生活が
一気に ハイ・グレードに!」

「Miss.ノエラ!」

「…申し訳ありません…私事が過ぎました…。」

「それで?二人の様子は どうだったかな?何か 不自然なところは…」

「いえ。すごく仲のいいご夫婦だと…おまけに…」

「ん…?」

「携帯電話が すごく、可愛かったんですの!」

「携帯電話?」

「ずいぶん 仲むつまじいご夫婦だと うらやましいやら ほほえましいやら。
私 必死に笑うの 我慢してました。」

「どこが どう…」

「機種が色違いのおそろい…っていうのは まあ よくあることですけど…。
デコラージュしてるんですのよ。2つくっつけ合わせたら、一つのハートになるように

「…っ!」

「京子さんの方だけ見てたときは 気づきませんでしたが 今日 不破さんの拝見して!
もう!かわいくて!京子さんったら 30歳過ぎても すっごくピュアなんですのね!
そりゃ 旦那様があれだけ溺愛なさるのは 当然…」

「それで!」強引に遮った。

「他に なにか 変わったことは?」

「え、ええ。あ、あの…。」とたんに ノエラ嬢の声がしぼむ。

「お、お嬢様が…9月から アメリカに留学されるので いいお部屋探したいって…。」

「ああ。奏音ちゃんか…そういえば 大学は こっちにするって言ってたな。」

「あら?ご存じなんですか。」

「俺は 『先輩』だからね。義理堅い彼女は こまめに 便りをくれていたさ。」

 家族の写真入り クリスマスカードは 毎年来てた。
 8歳過ぎたあたりから、奏音ちゃん本人も 送ってくるようになった。

「あしながおじさん…って お呼びしてもいいですか?
だって、こんなに 素敵な贈り物くださった 優しい大金持ちさんなんですもの!」


 どうやら 最上さんに似て 頭がいいらしい。
 その子は 最初の手紙に そんなませたこと 書いてきた。

 結婚した翌年のクリスマスに生まれたのが 女の子と知って…
 最上さんのために用意した内装…全部…、丸ごと その子に…と プレゼントした。

「ですから…コンサートが終わっても 部屋探しのために しばらくは アメリカを離れられない
そうでして…。」

 きっと コンサートの傍ら 彼女が探す予定だったのだろうが
 『最上さん』では、無理なのだろう。

「ありがとう。すごく役に立つ情報だ。」

 部屋ね…愛娘の部屋となれば 必死に好条件のところ 探すだろう。

 いい とっかかりになる!

「それと…Mr.久遠!気になることが…」

「ん?どうした?」

「私、何者かに つけられてる気が…。」

「大丈夫だ。不破の手配した奴らだから…君に危害は加えない。」

「え!?わ、私…疑われてるんですか!?そんな へま…!」

「人間なんて者は、灰色が白になるより 黒が白になったほうが より 白く感じるんだよ。」

「…は?」

「アイツは ロシア語もマスターしてるから 君の発音のクセが ロシア系じゃないことは
 すぐに分かったはずだ。」


 俺同様に!

「…じゃ、じゃあ…私の…前歴 調べられたら…!」

「けっこうだとも。大いに 調べさせてやれ。正直に言うんだ。
『アラブ系の名前と容姿では 仕事がもらえなかったのだ』と。」


「…!」

「恥じる必要などないさ。マリリン・モンローだって ブルネットを金髪に染めたから
一気に 人気が出た。俺だって 最初の名声を得たのは 黒髪・黒眼にしてからだ。」


「…。」

「アイツが追及してきたら 泣きながら そう訴えたらいい。ヤツなら すぐ理解示すさ。」

「Mrは…不破さんのこと お嫌いだと思ってましたが…。」

「ん?」

「…そのお人柄は 評価されてるんですね…意外です。」

「ライバルでさえなければ…いい飲み友達にくらいは なれたかも…な。」

 あの夜
 車寄せで 漏れ聞いた 会話。

 彼女を苦しませまいと 辛い嘘をついてたアイツ…。

「Mr.クオン?」

「…あ!ああ すまない!そういうわけだから、尾行者は まかずに 自由につけさせろ。
ただし、俺のオフィスには近寄らないで。電話連絡だけ 頼む。」

 
「了解」

 短い返事で、即 電話が切れた。

 悪いことなんかしてない!なにひとつ!

 俺は
 俺が 本来 手に入れてたはずのものを 取り返すだけだ!

 ただ
 それだけ…だ!!
   
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