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スパイラル・スキップ・ビート!

「スパイラル・スキップ・ビート!!」№160(Aレイノ)

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「先生!レイノ先生!」

 耳元で がんがん響く声に 薄目を開ける

「だ、大丈夫ですか!」

「…うるさい…」

 額に手をあてると ひんやり冷たいタオルが乗っかっている。

「…何分…撮れた?」

「さ、3分ですっ!」

 ちっ!

「1分 100万…で 300万じゃ わりにあわん!二度とごめんだ!」

「に、2倍にして お払いします!で、ですから…」

「こっちの寿命が 縮むっ!!」

「じゃあ!3倍で!先生!お願いします!どうか!」

 マリア宝田が 必死の面持ちで俺にすがる。

「念写だけでも 相当きついってのに!」

 思わず 胸くそが悪くなる  

「念映写ときたら とんでもない精神力が必要なんだ!お前に この苦痛がわかるか!?」

 ぐっと マリアが 声を呑む。

「そ、そう…ですね。すみません…」

 しょんぼりと 金髪頭がうつむく。

「わ、私 け、結婚式の画像…不破さんのご両親に どうしても お見せしたくて…」

 そう
 今日は その予行演習

 今 観ていたのは 過去世界の京子が出ているシャンプーのCM

 それにからむ男の役を 過去に行った不破が 無償で受けたらしい
 ようするに 大事な女 抱きしめて その髪に触れる役 他の男にさせたくなかっただけだろうが…!
 
 「髪」が主役なので 京子の顔も ほとんどでないCMビデオ

 異様に若すぎる不破や京子の顔をさらさずに
 今(ヤツらにとっては未来)に紹介できる絶好の画像だと判断したマリアが 喜び勇んで俺に依頼してきた

 まったく!

 過去の俺は 実際にその目で見た像でなければ 俺に送ることができない

 ビデオを 過去の俺に見させて
 それを そのまま 俺が 念映写する…。

 いうのは簡単だが 実行は すさまじく苦痛だった

 静止画と動画では これほどまでに 処理速度が違うのか…!

「3分のCMビデオでこれだ。結婚式の実況中継なんて やらされたら 俺は マジで死ぬ!」

「じゅ、重要な場面 5分でいいんです!」

「…だから…」

「せめて、誓いの口付けシーンだけでも!」
  
 ぼろぼろぼろぼろ

 わがまま娘が ついに泣き出した。

「…おおきに。マリアはん」

 唐突に 女の声が響く。

「お、女将さん!」

「そのお気持ちだけで…心底…うれしおす」

 ドアのそばに 立っていたのは 不破の母親

「レイノはんが 念で映写してくれはったゆう…そのビデオ 見せておくれやす」

「は、はい!」

 わがまま娘が あわてて 巻き戻して再生ボタンを押す。

「…ああ…っ…キョーコちゃん」

 なつかしそうな声が 響く

「まぁ 元気そうや ほんま 心底 楽しそうで…」

 自分のほうが よほど 楽しそうだ 

「…っ」

 画面に
 ヤツの手が 現れたとたん
 生粋の京女は ぴくっと 固まった

 画面の中 男が少女を抱きしめ その髪をなでている

「~~…」

 京女の肩が 小刻みに震えだした

「お、女将さ…」

 画面が どんどんぼやけ 唐突に消えた。
 (このとき 俺が 気を失ったんだろう)
 
 すっくと 女が 立ち上がる

 くるっと こっちを振り向いた
 その顔には 穏やかな笑みが 浮かんでいた

「おおきに レイノはん ほんまに どんだけ 辛い思いしはったことか 最後の画面で わかります」

 深く 頭を下げる
 その姿勢のまま 微動だにしない

「…っ」

「この画像…ダビングしてもろうて よろしおすか?」

「も、もちろんです!すぐ ご用意します!少々 お待ちくださいね!」

 パタパタと 金髪娘が 部屋を出て行く。

「ほんま おおきにどした レイノはん」

 京女が にっこり ほほえんできた

 若いころは さぞ いい女だったんだろう

 今でも 35歳の息子がいるとは 思えない容姿だが

「この画像で うちら夫婦は この先も 気をしっかりもって 生きていけます」

「…え…」

「あの子が どんなに 幸せか…よう わかりますさかいに…」

 ほどなく戻ってきた 金髪娘が差し出したビデオを 抱きしめるようにして 女は帰っていった。

 「早う うちの人にも 見せてやりたいさかいに」そう言って 金髪娘の夕食への誘いを振り切って…

「ありがとうございました おかげで 女将さん すごく 喜んでくれました!」

 マリア宝田が 紙袋を差し出してきた。

 中をのぞけば 100万円の束が 5つ入っている。

 今回の謝礼なら 300万のはず

「200万は、身体的負担を おかけした おわびのしるしです」

 金髪娘が ほほえむ。

「結婚式、静止画なら お受けくださいますよね?」

「…ああ…。そっちは 1枚、10万で…な」

「はい、どうか よろしくお願いします!」

 晴れやかな笑顔で 俺に頭を下げる。



「…え?」

「だから おまえは どうやって 精神力を鍛えてるんだ?」

 結婚式まで あと 3ヶ月…らしい
 
 それまでに 何とか

「なんで そんなこと 俺に」

「おまえのほうが 俺より 強いからな 明らかに」

 過去に行った 不破に懇願されて
 こっちの不破の両親の写真を念で送ったことも多々ある

 そして 気づいた

 ヤングな俺のほうは まったく 疲れてないらしい

 同じ作業をしても…だ!  

「それは…年齢の問題じゃあ」

「肉体ならそうかもしれんが 精神は年と関係ないはずだ」

「とりあえず」

 向こうの俺が ため息つきながらいう

「アルコールを やめて 水にする」

「…なぜ わかる」

 思わず 右手にもってた カクテルグラスを 床に置く。

「そりゃ 自分だから」

 突如 くっくっと やつが笑い出した 

「あんたも 案外 可愛いところがある」

「…なにがだっ」

「不破の母親に 結婚式中継動画 見せてやりたい…そのために もっと精神力鍛えたい―なんて」

 ぐっ!

「あんたの場合 ヤクにも手を染めてないし アルコール断って、不規則な生活をやめれば すぐ成果がでる」

 すっと やつがまじめな口調になったので 悪態つくタイミングがはずれる。

「見せてやってくれ、俺からも 頼む!」

「…ああ…」

 窓を開けて グラスに入ってた酒 外にぶちまける

「…いっとくが!あくまで 金のためだからな!」

「わかってるよ」

 くそ!

 ホントに『わかってる』口調に む か つ く !

 だから いやなんだ!

 自分相手の交信ってのは!!


  
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~ Comment ~

ありがとうございます *^-^*

内緒様 コメントありがとうございます

> なんだかどのキャラも素敵にえがかれていて、ほんわりします。

うれしいお言葉 感激です!

同じキョコたん至上主義の方がいらして すっごくうれしいです!

よろしければ また いらしてくださいねっ♪*^0^* 

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