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アナザー・スキップ・スキップ・ビート!

№182(『闇に咲く花』【19】(side:忠志)

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 「スパイラル・スキップ・ビート!!」№182(『闇に咲く花』【19】 side:忠志)


  女子高生名探偵 セリカ 闇に咲く花  

       監督   緒方 啓文

       吉野せりか…京子

       北條 忠志…敦賀 蓮
 
       北條 沙織…琴南奏江 

       北條 寛志…貴島秀人


「…やはり…!こちらのお宅 もう少しで 断絶しそうだったんですね…」

「なにしろ、うちは 元士族だから。戦争となれば、真っ先に飛び出す家系だ」

 蔵から 持ち出した家系図 研究室で広げながら 彼女に解説する。

 あの洞穴では そんな空間はないし
 入り口 開けたままでは いつ 誰がくるかわからないので

 早々に 入り口封鎖して 場所をかえることにしたのだ。
 
「第1次世界大戦が終わったあとが すごくやばかったらしい。
 一族の男たちは ほぼ戦死。跡継ぎということで、兵役を逃れてた長男は病死。
 しかも あいにく 子も なかったから…」


「それで どうやって 家系存続できたのですか?」

「縁続きの公爵家から 養女を頂いて、分家が後見役として養育し、
 長じて後に その娘に 分家筋の男を娶わせて存続させた…とある」


「回りくどくないですか?」

「ああ。すんなり その分家の男に継がせればいいのにと 思うが…。
 たぶん 公爵家に 子が多くて ていのいいやっかいばらいの相手にされたんじゃないかな?」


「1921年8月20日生まれ…ですね。その養女…芳子さんは」

「そうだな」

 生きていれば 89歳

 …が
 お気の毒なことに、第一子出産の折 若くしてお亡くなりになったようだ。

「2日違い…」

 ??

「誰と?」

「大韓民国 最後の皇太子のご長男 李晋殿下と」

「は?」

「忠志さん 昭和天皇陛下は何人兄弟だったか ご存知で?」

「もちろん。4人兄弟だろ?」

「実は もう一人 妹様がいらっしゃるって説があるのは…」

 …!

「…聞いたことは ある…。
 が、宮内庁にかかわる仕事をしてる以上 コメントは…」


「仮にです 妹様がいらっしゃるなら 恐れ多くも 内親王殿下ですよね?」

「もし いらっしゃったら…そうだね」

「それなのに 隠す必要があるって どんな場合でしょう?」

 …ふぅ…

「宮中のしきたりというか 迷信で…
 双子だった場合は 忌み嫌われて 生まれなかったことにされ…」


 はっ!

「でも、まさか 皇族のお血筋をひく高貴なお子様 濡れ紙あてて 息とめるなんて できませんよね?」

「…当然だ…!!」

 どんな血筋であろうが
 罪もない 赤ん坊に そんな無体なことできるわけが!!

「その頃 血筋が絶えかけていた名家に養女に…とは ありうる話じゃないですか?」

「と、突拍子なさすぎる!」

「漢詩では、女の口を除いて若を残した。つまり 女は外して、男を残した。
 仏像には、「女」「子」「韓」を加えてます」


 …?

「あの仏像…国家元首クラスでなければ持てないレベルの価値なのでしょう?」

「あ、ああ…」

「大韓民国の皇太子様なら 守り仏としてお持ちでも 不思議はないです」

「…そう…だが しかし!」

「そして あの紫水晶のある山。
 あんなに 貴重な山が ともに 下賜されてるんです。異常な厚遇でしょう?」


「……っ!!」

「それに その養女の名前『芳子』は 草冠外すと『方子』ですよね。
 李皇太子のお妃さまのお名前です」


「…まさか…」

「育てられないわが子に せめて自分の名を入れて名づけたい…という
 哀しい母心だったと…思いません?」


「…証拠は 何もない!ただの想像に過ぎない!!」

「ま。ぶっちゃけ そうですよね!」

「…は?」

「李王朝の血筋は もう絶えてるんです。
 第1皇子 晋殿下は 2歳にもならぬうちに 早世されました。
 後に生まれた弟様は、お子様を残されずに 亡くなられましたし」


「…?」

「失われた韓国王朝の血が 日本に流れて残されていたら…ちょっと 素敵かなって 思っただけです」

「素敵かな…って」

 なんて ミーハーな!!

「韓国と日本は 不幸な歴史がありましたけど…」

 彼女は 家系図 なぞりながら続ける

「大正天皇は、李皇太子のこと 弟のように可愛がってらしたそうなんですよ」

「…へぇ?」

「だから 軍部の…韓国を併合しようという動きにも 最後まで異を唱えてらしたそうです」

 ふいっと 彼女の声の調子が変わった。

「で、いきなり ご病気が悪くなられ ご退位に追い込まれた…と」

「…もともと…ご病弱な方だったと…」

「軍部にとっては ジャマな方がいなくなって万々歳でしたよね。
 日本軍部主導でアジアの支配進めたいのに 大正天皇は 絶対反対のお立場。
 まさか 天皇陛下のご意向には逆らえないし」


「…推測で 馬鹿なこと 言うもんじゃない!」

「まだ言ってませんよ?
 軍部が 天皇を暗殺したのじゃないかなんて」


「今 言っただろう!」
「軍によって支配されたあの時代は 日本史の中の闇でしたけど…」
 彼女は 窓の外に目をうつす。

 ほのかに光っている粒は…蛍が さまよってきたのか。

「大正天皇が貫き通そうとした李皇太子や韓国への好意とか
 罪のない 小さな命を 守り通そうとした善意とか…」


 闇の中に 光る小さな命

「人間ってまんざら捨てたものじゃないかもしれませんね!」 

 振り返った彼女の笑顔は 花のように美しかった。






















  
 
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