スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←初冬(side;S)  【降らずの雨 №5】 →霜夜(『東京ミシュラン』[2])【降らずの雨 №7】
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



総もくじ  3kaku_s_L.png アナザー・スキップ・スキップ・ビート!
もくじ  3kaku_s_L.png メッセージ
【初冬(side;S)  【降らずの雨 №5】】へ  【霜夜(『東京ミシュラン』[2])【降らずの雨 №7】】へ
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit

「アナザー・スキップ・スキップ・ビート!」
降らずの雨

霜夜(『東京ミシュラン』[1])【降らずの雨 №6】

 ←初冬(side;S)  【降らずの雨 №5】 →霜夜(『東京ミシュラン』[2])【降らずの雨 №7】
「沙紀!」

 鋭い声が 突き刺すように響く。

「なにかしら…?」

 対照的に落ち着いた声が 振り返る。

「どうして?!どうして あんな嘘ついたの!?和彦が、浮気してるなんて!!」

「あら。私は ひとっっことも そんなこと言ってないわよ?」

 激高した同級生に 声高に責められてるのに 

「だって!沙紀が!『近頃 和彦君、茜さんと よく一緒にいる』って!!」

「本当のことだもの。でも、『浮気』とは 言わなかったわよ?私。」

 にくらしいほどの余裕だ。揶揄の色さえ含んでいる。

「なっっ、なにか ありそうな言い方したじゃないの!!」

「なにかあってほしいような顔してたんだもの。あなた。」

「え!?」

「メールの返事が遅いだの 夜は携帯の電源切ってるだの 挙げ句の果ては 他に誰か
好きなコいるのかも…なぁんて 口開けば、愚痴ばっかり」


「そ、それ…はっ」

「だから 貴女の期待に応えて 思いっ切り ドラマチックに盛り上げてあげたの。
お礼を言ってほしいくらいだわ。」


「ひ、ひど…」

「恋人を信じない女と どっちが?」

「…うっ…」

 ひとことも言い返せないまま 女の足音が もときたほうに足早に遠ざかっていく。

「ふん!わがまま女が!」

 吐き捨てるように 言い放つ 残された女のバカにしたような声音。

 静かに その女に近付くゆっくりした足音。

「…沙紀…」

「じゅ、純!」

 唐突にかけられた声に 沙紀と呼ばれた女が絶句した。

                      菊


「松、何 見…!き、聞いているのや?」

 おふくろの声。

「ああ!『東京ミシュラン』!
あんたとキョーコちゃんが 初めて共演したドラマやないの!」

 返事をせずにいると、おふくろが 嬉々として話し出した。

「あんたらの婚約発表を記念して、連日、特番で 二人の共演ドラマ 放送してるものなぁ。
 そうかぁ 今夜は、このドラマか。なつかしい。1年ぶりや!なぁ?キョーコちゃん!」

 ふわっと やわらかく鈴蘭の香りが揺れた。

「ええ。もう、そんなになるんですね。」

 キョーコが 優しく俺の手をとって 俺に人肌に冷ました ココアを渡してくれる。

「でも…これは 恥ずかしいです…だって この沙紀って、典型的なイジメ役ですし!」

「そんなことないて。こんないじいじしとる女、誰かて いじめとうなる!」

「お、女将さん…」

 あいかわらず キョーコ至上主義のおふくろ。
 この分だと 嫁姑問題なぞ かけらも おこりそうにない。

 というより
 
 息子のオレより大事にしそうだな…あきらかに!

 のほほん会話をよそに 再度、テレビの音に集中した。

 
スポンサーサイト



 関連もくじ一覧 ▼ 
総もくじ 3kaku_s_L.png アナザー・スキップ・スキップ・ビート!
総もくじ  3kaku_s_L.png アナザー・スキップ・スキップ・ビート!
もくじ  3kaku_s_L.png メッセージ
【初冬(side;S)  【降らずの雨 №5】】へ  【霜夜(『東京ミシュラン』[2])【降らずの雨 №7】】へ

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【初冬(side;S)  【降らずの雨 №5】】へ
  • 【霜夜(『東京ミシュラン』[2])【降らずの雨 №7】】へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。