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№53(side:久遠)いつか、思い出に変わるまで

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「さぁ ボディガードの皆さんも 少しお休みください。」

「し、しかし…」

「どっちみち、このスコールがおさまらなければ、動けませんよ。」

 父が チーフ格の男に説いている。

「皆さん、ほとんどお休みになってないのですし…。」

 PCから投影される 立体天気図見せながら

「ごらんなさい。半日は、激しい風雨が続きます。」

「…。」

「休息は取れるときにとっておかねばいざというとき、体がついていきませんよ?」

「そう…ですね。」

 さすがにリーダー。決断は早かった。

「では、失礼して…どこか…。」

「皆様のお部屋は すでにご用意整いましてございます。」

「お一人一部屋 十分 余裕がございます。どうぞこちらへ。」

 遠藤さんご夫妻が、彼らに丁重にお辞儀する。

「…これは…お世話になりまして…。」

「もともと せがれがご迷惑おかけしたのです。ご遠慮はいりません。」

「各部屋にバス・トイレがありますし、冷蔵庫にはお飲み物とつまみをご用意いたしました。」

「みなさまのお部屋のテーブルに 軽いお食事をおかせていただきましたが もし…。」

 遠藤さんご夫妻が 彼らを誘導する声がしだいに遠くなる。

「…久遠…」

 二人っきりになって
 改めて 親父が声をかけてきた。

「…すみません…ご迷惑を…。」

「いや…。」

 静かに 俺が座っているソファの横に腰掛けた。

「…今度こそ…。」

「…え?」

「ちゃんと…失恋できたか?」

 すっと 俺の肩を抱き寄せた。
 
「~!!」

「…久遠…」

  俺の肩を抱く父の力が 強くなる。

「誇りに思え。久遠。」

「…え?」

「そこまで人を愛せた自分を。」

「…とう…さん…?」

「それでも…ちゃんと…引き返せた…自分を」

「…!」

「おまえは 俺の自慢の息子だ。久遠。」

 ~!!

 熱い涙で 眼が開けられない。

「ごめんな…さい。」

「久遠…」

「わかってたんだ…ちゃんと…・」

 いまさら
 どうしようもないってことは!

「…でも!じゅ、17歳の彼女が戻ってるんだと思ったら…俺…どうしても…!」

 自分で自分が 抑えられなかった!

 自分でも もう どうしようもなかった!!

「…ああ…わかる。よくわかるよ。久遠。」

 ぽんぽんと 父が優しく俺の背をたたく。

「確かめずにいられなかったんだよな…。」

 子ども…あやすような

「あのとき、とうとう言えなかった想い…伝えたかったんだよな?どうしても…。」

 優しい…声…。

「…幸せなヤツだ…おまえは…。」

「…え?」

「そこまで とことん 愛せる…すばらしい女性とめぐり合えて…。」

「…!」

「京子君は 充分、その価値がある素敵な女性だ。久遠。」

「…父…さん…」

「そして…そんなすばらしい女性に…大事に想ってもらえて…。」

「…え?」

「京子君の記憶が跳んだ原因…。おまえの告白…だろう?」

「…!!」

「不破君の話聞いた限りでは、そうとしか思えないんだが…違ったか?」

「…ええ…おそらく…。」

「16年に及ぶ結婚生活 愛する夫 可愛い二人の子ども。」

 俺の肩を抱き寄せたまま 親父がつぶやく。

「それら全部が 一気に飛んでしまうくらい…彼女は苦しんだ。」

「!!」

「お前を大事に想っていたから…だ。」

「…俺…を?」

「ああ!だから、そんなにも 苦しんでくれたんだ!久遠!」

 俺の肩にかかった父の力が強くなる。

「京子君は…彼女なりに…お前を大事に…。」

「…それも もう おしまい…だ。」

「え?」

「俺…本性…さらしてしまった…から…。」

「…久遠…。」

「きっと…これからは…。けだもの見るような眼…で。」

「…そ…」

 ― RRRRRRRRRRRR ―

 すぐわきのサイドテーブルの電話が鳴った。

「…はい?」

 即、父が受話器をとった。

「ああ、ボス。なにか…え!?」

 突然 父の声がひっくりかえった。

「そ、それで…!?え、ほ、本当に!?」

 ついに 立ち上がってしまう。

「わ、わかった!すぐ、向かう!また、あとで!!」

 あわただしく 電話を切る。

「久遠!」

「は、はい?」

「京子君が 目覚めたらしい。すぐ、会いに行こう!」

「!!」

「…どうした?早く…」

「…いけません…。」

「久遠!?」

「俺は!最後に クロロフォルム嗅がせて気絶させたんですよ!?」

「…久遠…」

「俺が行けば…彼女がおびえます!!」

「…覚えてないんだ…。」

「…え…?」

「目覚めた京子君がな。『自分は 34歳』で。」

「なっ!?」

「『今日は 2024年6月23日。昨日、アメリカに来たばかり』…と 言ってるんだそうだ。」


 お題提供「恋したくなる お題配布」様より
「忘 れられない君へのお題」
恋したくなるお題配布bana2
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