スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←№51(side:久遠)さよならの場所で →№53(side:久遠)いつか、思い出に変わるまで
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



総もくじ  3kaku_s_L.png アナザー・スキップ・スキップ・ビート!
もくじ  3kaku_s_L.png メッセージ
【№51(side:久遠)さよならの場所で】へ  【№53(side:久遠)いつか、思い出に変わるまで】へ
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit

アナザー・スキップ・スキップ・ビート!

№52(side:尚)さよならの場所で

 ←№51(side:久遠)さよならの場所で →№53(side:久遠)いつか、思い出に変わるまで
「出られない…?」

「は、はい!今、スコールが激しくて!とうてい飛行は不可能です!」

 三崎チーフが 恐縮しながら報告する。

「潜水艦は…ほぼ燃料が空だ。しばらくは 動かせん。待つしかあるまい?」

 古狸社長が 後ろから追いついて言う。

「冗談じゃない!!あんな狭い小屋の中で…!」

  あんなやつらと 顔 つきあわせているなんて…!

「安心したまえ。」

  にたっと 古狸が笑う。

「私の設計に 不備はない!来たまえ!」

 先にたって 俺たちを手招く。

 ??

 …とはいえ。

 この場に残って
 アイツとその親父の顔見るのは 絶対ごめんだ!

 金輪際
 キョーコのそばには 寄らせない!どんなことしても!!

 しぶしぶ ついていく。

 やがて
 海底洞窟の分かれ道のところにたどりついた。
  
「ここを右だ。」

「…来るときは、左の道から来たはずですが…?」

 有能ハッカー和泉が、
 パソコンのモニター画面を空中に投影しながら聞く。

「そっちには ダミー用のさっきの山小屋しかない。映画 見たんじゃないのか?」

「…あ!」

「そ、…そういえば!」


 
「…こ、こんな要塞…が…。」

 中世の城塞風…
 そびえたつ大きな建物…地上5階分はある!

「スイッチひとつで 地中から浮かび上がる…ってシーン あの映画のクライマックスだったろうに!」

「…あまりに 突拍子なかったので…てっきり 合成画面かと…!」

 ボディガードたちと古狸ののんきな会話にいらいらする。

「キョーコを 休ませられる部屋は!どこが いいんだ?!」

「そのエレベーターで最上階に。」

 …!

「…二度と…近づくな…と。」

 後ろは見ない。
 ヤツの顔なんぞ 見たくも…

「最上階には、部屋が3つある。」

 オレの罵りには答えず ヤツが続ける。

「右側の…ピンクのドアが彼女の部屋…だ。」

 …!!!!!

 このやろう!!

「なにが!キョーコの部屋だ!!」

 本気で
 本気で キョーコ閉じ込めておく気だったんだな!?コイツは!!

 初めて 真正面から ヤツをにらみつけた!

 …!

 底知れぬ
 哀しみに満ちた…瞳…

 …

 くそっ!

「…右だな!!」

「不破…」

 ヤツの声は無視して エレベーターに乗る。
 ついてこようとしてたボディガードたちを制して 社長だけが一緒に乗ってきた。

「不破君」

「…。」

「君の怒りはもっともだ。」

「……。」

「もっともだが…。」

「………。」

「どうか…わかって…やってくれ。アイツは…。」
 
 ― ちんっ ―

 エレベーターのドアが開いた。

 即、廊下に足を踏み出す。

 …!!!!!

 な

 なんだ!?

 このすさまじくゴージャスな外装は!?

「…私が 改装した時より すさまじく豪華に変えてる…な。」

 廊下に敷き詰められたふかふかのじゅうたん踏みながら
 ぼうぜんとしながら 先導する社長に ついていく。

 右にピンク 左にブルー 真ん中に金色のドア

「こっちだな。」

 社長が懐からカードを取り出し、ピンクの部屋を開ける。

「…おやおや…。」

 !!!!!!!!!!!???

 な、なんだ!?この内装!!

 やたら ふわふわきらきらの!

「…どうやら…フランスのシャトーから まるごと移してきたようだ…。」

「…シャトー…?」

「久遠が…京子君の18歳の誕生日に…贈るはずだったシャトーだ。セーヌ川岸の。」
 
「…なっ!?」

 い、いま なんて!?

「不破君」

 ぽんと 社長がオレの肩に手を置く。

「許してやれとは、言わん。」

 苦渋のにじんだ声

「だが…。」

 初めて聞く

「だが…頼む!」

 この人のこんなにも重い声

「わかって…やって…くれ…!」

 オレの肩に置いた手が声が震えている…。

「…出て…いただけませんか?」

「…不破…君…」

「キョーコ…休ませてやりたい…ので…。」

「…そう…だな…。」

 オレの肩から 手が外れる。

「何か必要なものがあれば そこの電話で内線0を。」

「…ええ。」

「じゃあ…な。」

 悄然とした声で 社長は去っていった。

 ― ぱたん ―

 控えめにドアが閉まる音

 見渡しても
 ベッドはない。
 
 だが
 窓際にある 優雅な長いすは 十分休ませてやれる大きさだ

 やわらかそうな毛布もあるところをみると
 昼寝をすることを想定した 長いすなのだろう。

 そっと
 キョーコをバラ模様の長椅子に横たえる

 あいつが
 まだ『敦賀蓮』だったころ

 東京でキョーコのために用意したマンションの部屋より 一段とゴージャスな内装

    「久遠が…京子君の18歳の誕生日に…贈るはずだったシャトーだ。セーヌ川岸の。」

 ずきんっ

 胸の奥が痛んだ。

 …「あれ」さえ…

 あの事故さえ なかったなら…

 今頃!!

 …あきらめられるはずが…ない…!

 あきらめられるはず…なかった…!

 ヤツは…もう…ほとんど 掌中につかみかけていたんだ!

 キョーコの心を!!

 オレのほう…が
 むしろ オレのほうが…!

「んん…」

 …!

「キョーコ!!」

 オレの声にこたえて キョーコがゆっくりと眼を開けた。

 お題提供「恋したくなる お題配布」様より
「忘 れられない君へのお題」
恋したくなるお題配布bana2

  
スポンサーサイト



総もくじ  3kaku_s_L.png アナザー・スキップ・スキップ・ビート!
もくじ  3kaku_s_L.png メッセージ
【№51(side:久遠)さよならの場所で】へ  【№53(side:久遠)いつか、思い出に変わるまで】へ

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【№51(side:久遠)さよならの場所で】へ
  • 【№53(side:久遠)いつか、思い出に変わるまで】へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。