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 ←№57(side:久遠)突然、視界に飛び込んで来た君 →№59(side:久遠) 砂糖菓子のような笑顔
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アナザー・スキップ・スキップ・ビート!

№58(side:奏音)ドアを蹴破って

 ←№57(side:久遠)突然、視界に飛び込んで来た君 →№59(side:久遠) 砂糖菓子のような笑顔
「お待ちくださいませ!お客様!」

 ん?

「なんか…騒がしいですね?」

「無粋だな…せっかく 超一流レストランの個室予約したのに…。」
 
「…ほんとに…」

「「「久遠!」」」

 バァーンっ!!

 ひっ?!

 すさまじい音をたてて ドアが開く。

 な
 なにごと!?

「…やあ…キャサリンに ヘレナそれに 凛零 なにか?」

 なだれ込んできたのは
 肌も髪も いろどりとりどりの そろいもそろって 美女の軍団!

「どういうことなの!?久遠!」

「最近は いつも このガキばかり 連れてるって!」

 ガ
 ガキ…!?

 あと5ヶ月で16になる レディつかまえて…ガキ!?

 こ
 こいつら

 ただじゃおかないわよ!!!

「私たちには ずーっと 順番待たせておいて!」

 は?

 じゅんばん!?

「…順番も何も…。」

 すっと おじさ…いえ(絶対 口にしないって誓わされたんだった!)
 久遠さんが にっこり 彼女たちにほほえみかけた。

「一斉メールで宣言したはずだけど?もう、君たちとは…」

「ひ、ひどい久遠!」「あ、あんなメール1通ですませるつもりなの!?」

「…じゃあ こうしよう。」

 久遠さんが 携帯電話を取り出した。

「あ、もしもし。LMEプロダクション ハリウッド支社?支社長を。」

 とたんに
 女性たちが ぐっと押し黙る。

「ああ。俺です。支社長、今から 俺推薦の女優とタレントたちそちらに行かせますので。」

 女性たちの目の色が 変わる。

「できる限りの便宜…ええ。演技力は保証しますよ。」

 二言三言交わしたあと、久遠さんが電話を切る。

「…そもそも 君たちが俺の周りにいたがるのは チャンスつかむためだろ?」

「わ、私は!」「違うわ!」「そんな、あんまりよ!」

「どうでも まだ俺にまとわりつくなら…。」

 きゅらっ きゅらっっ きゅらららっっっ 

「君たちのチャンスの芽 摘み取る側に まわるけど?」

 ぞくっ

 へ
 部屋中の空気が 一気に 凍った!
 

「…見事な引き際ですね…。」

「しょせんは 売名目当てでまとわりついてただけだからね。」

「…そうとわかってて…なんで…。」

「追い払うのもめんどかったし…いいカモフラージュだったから…ね。」

「カモ…?」

「…恋人作らない…言い訳。」

 …!

 とたんに 暗い瞳になってしまった 久遠さん。

     京子ちゃんもなぁ…。

 おばあちゃんの声が よみがえる。

     こないに…すごい部屋もろうといて…なんで 気づかんかったんやろか…。

 あれは
 私が まだ小学生だった頃

 私の部屋の豪華な内装 眺め回してしみじみとつぶやいていた。

 ママの先輩の”敦賀蓮”…現在の久遠・ヒズリさんからの贈り物…。

     …おふくろ…!

 私が 来たことに気づいたパパに 鋭くたしなめられて あわててとりつくろったっけ…。

     ホントに優しくて頼もしい先輩だったのよ。

     ママのこと 妹のようにかわいがってくれたの。

 ママは…明るい笑顔で 芯からうれしそうに教えてくれた。

 久遠さんの写真やらDVDやら 見せながら

     素敵な俳優さんで!ママが一番尊敬して目標にしてる偉大な先輩なの!!

 ママは知らない。
 
 その後ろで…パパが どんな目をしていたか。
    
 ママだけが なにも知らない。

「…奏音ちゃん?」

「…!」

「ごめんね?帰国前夜のせっかくのディナー…つまらないことにまきこんで。」

「い、いえ。お気になさらずに。」

 あわてて ほほえんでみせた。

「別荘お借りして…ピアノ練習させていただけて助かりました!」

 パパやママが滞在してるホテルじゃ
 さすがに1日中ピアノ練習ってわけにいかない! 

 この5日間、別荘でお世話になりっぱなしで…。

 しかも

「いろんなジャンルの音楽に接したほうが 音に深みが出るんじゃないかな?」

 そう言って

 ピアノの練習の合間に
 毎晩 ミュージカルやオペラに連れて行ってくれた。
 
「初めてのリサイタルまで あと10日…か。」

「はい!ベートーベンの熱情と月光中心に組み立ててるんです!」

「…わからないな…。」

「え?えーと ベートーベンっていうのは…。」

「そうじゃなくて!なんで 『初めて』のリサイタルなのかなって。君の力なら、もっと早くに…」

「パ。パパが…早くから ちやほやされたら 勘違いしてロクな人間にならないって。」
 
「…へぇ…?」

「…自分も…昔…勘違いして…思い上がって…危うく 命より大事なもの失うとこだった…って。」

「!!!」

 とたんに 久遠さんが 真っ青になる。
 
「…く、久遠さん?」

「あ。ああ…ごめん…・。さすが…世界のトップシンガーだね。含蓄ある言葉だ…。」

「え、ええ。それ言ったときのパパの…言葉より…表情に すっごく説得力があって…。」

「…だろうね…。」

 ふっ

 寂しそうに 久遠さんが笑った。
 
「君は大丈夫だよ。昔の…不破君のようには ならない。」

「…。」

「君は ちゃんと 大事なものは大事だとわかる…賢い娘さんだ。」

 ノンアルコールのルビー色のカクテルを私に持たせる。

「初リサイタルの成功を祈って…乾杯…。」

「あ、ありがとうございます。」

 ちんっ

 久遠さんのほうは 本物の赤ワイン

 ワイングラス持つ指の動きも 美しい。

 窓からもれる月のあかりに 金髪がきらめく。
 優しくほほえんでいる蒼い瞳…。

 絵から抜け出た 貴公子みたい…。

 がたっ

「…ど、どうかした?奏音ちゃん」

「あ、あそこのピアノ!素敵ですね!」

「え?あ。ああ。型は古そうだけど…。」

 個室の片隅に 飾りのように置いてあるピアノ

「弾いてみたいんです!いいでしょうか!?」

「もちろん。ぜひ、聴かせて。」

 ふわりと やわらかくほほえまれて

「じゃあ さっそく!」

 即 ピアノに向かう。

「ホントに ピアノが好きなんだね、奏音ちゃん。」

 背中に優しい声がふってくる。
 …のを 聞かないようにして ピアノに集中する。

 ベートーベンの月光

 …もはや 指が勝手に動いてくれるそれを 適当に流しながら
 必死に 自分に 言い聞かせていた。

 しっかり!奏音!

 相手は
 パパより年上のおじさんよ!?

 なに
 どきどき ときめいたりしてるのよ!私!!



お題提供「恋したくなる お題配布」様より
「あの人の心を開く5のお題」
恋したくなるお題配布bana2

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